バイナンススマートチェーン(BSC)上の主要DEXであるPancakeSwapが、10月8日(水)に中国語Xアカウント「@PancakeSwapzh」のハッキング被害を確認した。
この攻撃は、BSC上のミームコイン市場が活況を呈している最中に発生し、攻撃者はその熱狂を悪用して詐欺トークンを宣伝。多くの投資家が注意を促される事態となった。
SponsoredBSCミームコインブームが詐欺を誘発も、PancakeSwapの基盤は堅調
事件発生後、PancakeSwapの英語版公式アカウントは警告を発し、ユーザーに対して不審なリンクをクリックせず、侵害された投稿とのやり取りを避けるよう呼びかけた。
その後、チームは公式声明を発表し、Xのセキュリティチームと協力してアカウントの制御を取り戻したことを報告した。
攻撃者は「Mr. Pancake」と呼ばれる詐欺ミームコインを宣伝していたことが確認されている。しかし、SNSの侵害にもかかわらず、PancakeSwapのスマートコントラクトや取引機能など、プロトコルの基幹部分への影響はなかった。
市場の信頼もすぐに回復。BeInCryptoのデータによると、ネイティブトークンCAKEは過去24時間で約16%上昇し、4.52ドル付近で取引されている。
この事件は、わずか数日前に発生したBNBチェーン公式Xアカウントの侵害に続くものだ。こうした連続ハッキングは、BSC上での急速なミームトークンブームと時期を同じくして発生しており、熱狂相場に乗じた詐欺リスクの高まりが懸念されている。
BeInCryptoの調査では、あるBSCミームトークンがPancakeSwap上でローンチされて以降、時価総額が数時間で100万ドル未満から3,200万ドル超に跳ね上がったことが確認されている。
PancakeSwapチームはこのミームコインとの関与を否定しているが、こうした熱狂期はフィッシング詐欺や偽トークンプロモーションが急増する典型的なタイミングであり、ユーザーは特に慎重な行動が求められる。
CAKEが2024年12月の高値を再突破 — 今後の価格見通し
TradingViewのデータによると、CAKEは4.515ドルのレジスタンスを突破し、2024年12月以来の高値を更新。これにより、CAKEは新たな価格発見フェーズに突入している。
ボリュームプロファイル(緑色の水平帯)は依然として強気派の優位を示しており、3.416ドルでのブレイクアウトが次の上昇トレンドの起点となっている。短期的にはこのレベルが最も重要なサポートラインとなる。
一方で、RSI(相対力指数)はすでに70を超え「買われ過ぎ」水準にあるため、3.416ドルや2.955ドルのサポートを試す軽い調整が起こる可能性もある。
もし価格が1.634ドルを下回って終値をつけた場合、強気トレンドの終焉が示唆される。しかし、現時点では出来高と市場センチメントの両方が強く、CAKEは短期的な調整を経ても中期的な上昇基調を維持する可能性が高い。