トランプ米大統領が米国証券取引委員会（SEC）の委員長に指名したポール・アトキンス氏は27日、承認公聴会で暗号資産の規制が「最優先事項」であると述べた。
トランプ氏は2024年12月にアトキンス氏をこの役職に指名した。 同氏の承認まで、マーク・ウエダ委員が暫定委員長を務めている。
ポール・アトキンス氏、暗号資産規制改革を計画
アトキンス氏は27日、上院銀行・住宅・都市問題委員会の承認公聴会に出席した。 同氏は発言の中で、SECの指導の下で規制の明確化を優先すると強調した。
2002年から2008年までSECの委員を務めたアトキンス氏は、現在の明確な規制の欠如が金融市場に不確実性をもたらし、イノベーションを妨げていると主張した。
「私の委員長としての最優先事項は、デジタル資産のための合理的で一貫性のある原則に基づいた規制基盤を提供するために、他の委員や議会と協力することだ」とアトキンス氏は述べた。
同氏は、規制の作成が重要である一方で、それを成功裏に実施することがさらに重要であると強調した。 アトキンス氏は、規制は賢明で効率的であり、規制当局の権限内であるべきであり、明確なルールがすべての市場参加者に利益をもたらすと主張した。
同氏は、SECをその核心的な使命に再集中させることを誓った。投資家の保護、効率的な市場の促進、資本形成の促進だ。
「優先事項をリセットし、SECに常識を取り戻す時だ」と同氏は述べた。
委員会の委員長であるティム・スコット上院議員は、アトキンス氏を熟練したリーダーとして称賛し、同氏が機関をその基本的な目標に戻すことができると述べた。 スコット氏は、アトキンス氏がジョー・バイデン政権下で制定された「有害な」政策を元に戻す可能性を強調した。
「同氏は資本形成と小売投資の機会を促進し、デジタル資産に対する長らく待たれていた明確さを提供し、アメリカのイノベーションがさらに遅れを取らないようにするだろう」とスコット上院議員は述べた。
しかし、すべての人がこの見解を共有しているわけではない。 民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、デジタル資産業界に対するアトキンス氏の公平性について懸念を表明した。 特に、アトキンス氏は公聴会前に600万ドルの暗号資産関連資産を所有していることを明らかにした。
ウォーレン氏は書簡で、アトキンス氏に対し、以前のクライアントに関与する問題から身を引くことを約束することでこの利益相反を解決するよう求めた。 また、同氏に対し、任期終了後少なくとも4年間は監督していた業界に関与したり、ロビー活動を行ったり、助言を提供したりしないよう求めた。
上院銀行委員会はアトキンス氏の指名について投票する予定だ。 しかし、日程はまだ確認されていない。 承認されれば、アトキンス氏はゲイリー・ゲンスラー前委員長の後任となる。
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