コミュニティは、パイネットワーク(PI)のクラーケン上場により流動性が向上し、新たな投資家を呼び込み、力強い価格上昇が起こることを期待していた。しかし、実際の結果はこうした楽観的な予想とは全く逆の展開となっている。
今週の売り圧力を説明するための主要なデータがいくつか存在する。
クラーケンの取引量は依然として低水準
市場データによれば、クラーケンがPIの上場を正式に発表した2026年3月13日以降、トークン価格は急落を始めた。最高値約0.30ドルからわずか数日で40%以上下落し、現在は複数の取引所で0.174ドル付近で推移している。
この値動きは、多くのアナリストが予想したものと正反対である。同氏らは、クラーケンのような規制済み取引所を通じて米国市場へアクセスすることで、新たな資本流入が生まれ、流動性が向上すると考えていた。
「クラーケン上場は単なる取引所追加にとどまらない。パイネットワークがグローバルステージに進出する合図となる。スマートフォンからリアルマーケットへ、旅は今始まったばかりだ」と投資家ジャッキー・ネクトン氏は述べている。
実際には、取引開始から数日後、クラーケンでのPI取引量は市場全体のごく一部にとどまった。CoinGeckoの市場データによると、クラーケンにおけるPI/USDペアの24時間取引高は約19万8135ドルで、全体の0.46%に相当した。一方、PI/EURペアは7万4330ドルにとどまり、全体の0.17%だった。
現段階では結論を出すには早いが、こうした数字はクラーケン上場が今のところ新規投資家の大きな流入には繋がっていないことを示唆する。
さらに、中央集権型取引所(CEX)におけるPI供給は増加傾向を続けており、過去最高を記録した。取引所のリザーブデータによれば、PI保有高は2026年3月に4億5400万トークンに達し、直近の最高値となった。
こうした供給増加は、長期保有者からの売り圧力の高まりを反映する。特にトークンロック解除時期やパイデーのブーム後は、その傾向が強まる。取引所の供給が潤沢な場合、新規上場は上昇材料ではなく、出口戦略=「ニュースで売る」典型的な状況になる。
プロトコル20アップグレードでスマートコントラクト基盤構築
ただし、全てが悲観的というわけではない。Protocol 20による最新アップデートでは、全メインネットノードのバージョン20.2への移行が完了し、スマートコントラクト機能の基盤が整った。
スマートコントラクト展開は段階的に進み、現実世界のユースケースと実用性重視で進行する。この動きにより、内製DEXや実用本位のプロダクトなど、パイ・エコシステムが具体化することで再び期待が高まる可能性がある。
これら実世界応用が実際にユーザー獲得に成功すれば、PIの流動性や長期的価値は今後より持続的に改善される可能性がある。