イーサリアム・L2スケーリングプロトコルであるポリゴンの開発チームであるポリゴンラボは27日、「ポリゴン zkEVM」をメインネットのベータ版でローンチすることを発表した。今回のローンチにより「ポリゴン zkEVM」は完全にオープンソースとなった。
同社は「ポリゴンzkEVM」の特徴に関して以下の4点を挙げた。
- パーミッションレスのパブリックネットワークである
- イーサリアム仮想マシンとの同等性
- ファイナリティが速い
- オープンソースである
「ポリゴンzkEVM」は、イーサリアム仮想マシン(EVM)と同等の機能を持つ、ゼロ知識証明を使用したロールアップスケーリング・ソリューションである。イーサリアム仮想マシンとの同等性とは、開発者が既存のスマートコントラクトをポリゴンのzkEVMにコピーできることを意味する。この技術により、何千ものトランザクションをオフチェーンで処理することが可能。さらに、本ローンチにより、トランザクションコストの削減とスマートコントラクト展開のスループットの飛躍的な向上が期待できる。
ゼロ知識証明とは、取引内容自体は公開することなく、取引が正当であることを証明することができる暗号学的手法の一つ。これにより、個人情報や取引内容が明かされることなく、プライバシーを保護することが可能。
「ポリゴンzkEVM」が提供するものを利用する企業として、LensやBalancerなどの分散型アプリケーション(dApps)、Midnight SocietyやOath of Peakなどのゲームプロジェクト、ANKR、Alchemy、Sequence、The Graphなどといった、初日にして50社以上の企業がPolygon zkEVM技術を使用して構築することを明らかにしている。

ポリゴンラボは本件に関して、「ポリゴンzkEVMメインネットベータはイーサリアムとWeb3の転換点だが、最終目的地ではない」と語った。加えて同社はコミュニティに対し、「ポリゴンzkEVMメインネットベータは、リスクがないわけではない」と語り、使用上でのリスクあることを強調した。
さらに同社は、セキュリティを最優先事項に掲げ、2段階のセキュリティ対策を行なってゆくとした。メインネットベータのステージIでは、セキュリティ協議会が「ポリゴンzkEVM」を迅速にアップグレードすること可能。ステージIIでは、分散化が行われ、特権的なアクセス権を持つセキュリティ協議会を廃止する。最終的に、ユーザーは障害が発生した場合にイーサリアム L1へのトランザクションを強制的に実行できるようになる予定だ。なお、この仕組みは、ローンチ後に短期間で有効化される予定。
ポリゴンチームによると今回のローンチを記念して、イーサリアムブロックチェーンの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が初めての取引を行ったという。同社は今後、数カ月にわたり、「ポリゴンzkEVM」に関する発表を行なっていくとしている。
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