Rain Protocol(RAIN)の価格は、KuCoin上場をきっかけに急騰し、大きな反転パターンを一時的に上抜けた。トークンは過去7日間で約13%、昨日から8%、直近3か月では200%超上昇している。
しかし、このブレイクアウト自体は本物だったものの、オンチェーンのアクティビティやモメンタムデータを見る限り、当面は再上昇の勢いに乏しい可能性が高い。上場後の値動きは、持続的な需要というより、一時的なモメンタムの急上昇に過ぎない印象。
SponsoredKuCoin上場で急騰も勢いは持続せず
RAINはKuCoin上場を機に上昇ペースを加速。12時間足チャートで、逆三尊パターンを上抜けた。
このチャートパターンは通常、トレンドの反転を示唆し、今回のブレイクアウトは約31%の上昇を示唆。目標価格は0.011ドル付近となる。
価格は素早くこの水準に迫ったが、勢いを維持できなかった。過去最高値を記録した数時間後、RAINは約10%下落。この下落は重要で、本来であれば強いブレイクアウトは買い増しが続くものだが、今回は初動後すぐに需要が冷え込んだ。
クジラの動向が、急騰の開始と失速の理由を裏付ける。RAINを1000万~1億枚保有するウォレットは、約2億6085万枚から3億8547万枚まで保有量を増やした。これは約1億2460万RAINの買い増しにあたり、現在の価格で約110万ドル分となる。
この積み増しは上場前から始まり、価格がレジスタンスを突破する要因となった。しかし、ブレイクアウト後はクジラの保有量が増加していない。大口保有者が買い増しを止めると、上昇モメンタムは弱まる傾向にある。
オンチェーン活発化で買いから利確へ
オンチェーンデータでは、ブレイクアウト後に買い溜めではなく売却が主導したことが分かる。コイン寿命別インディケーター(Spent Coins Age Band)は全ての保有層のオンチェーン移動枚数を示すが、1月5日から6日にかけ急上昇した。ブレイクアウト時、使われたトークンは約2800万枚から5800万枚超へ倍増した。
複数の保有期間層の保有者が、価格上昇を機に売却または移動し、ホールドや買い増しは見られなかった。こうした行動は、イベント起因の急騰時、とりわけ取引所上場後によくみられる。
問題はその後、反落以降どうなったかである。使われたコイン数はその後2380万枚前後まで減少。この減少は利食い売りがほぼ一巡し、各層が目先の追加上昇にはあまり期待していないことを示唆する。
モメンタム指標が調整リスク示唆、上昇継続は限定的
モメンタム指標からも、RAINには仕切り直しが必要だと分かる。
相対力指数(RSI)は12時間足チャートで弱気のダイバージェンスを示現。11月下旬から1月上旬にかけ、RAINの価格が高値更新する一方、RSIは低い高値を記録。RSIはモメンタムの強さを測る指標で、こうした弱気のダイバージェンスはトレンド継続よりも失速を示すシグナルとなりやすい。
資金フロー指数(MFI)も警戒を強めている。MFIは資金流入出を追うが、12月29日から1月6日にかけてRAINの価格が上がった一方、MFIは下落基調となった。つまり押し目買いの勢いが強まらず、むしろ弱まっていた。RSIとMFIの両方が価格と逆行する場合、新たな需要なしでは上昇継続は難しい。
ここから先、RAINの価格動向は買い手が戻るかどうかで決まる。0.010ドルを明確に12時間足で上回り、過去最高値を更新すれば、0.0110ドルから0.0120ドルのレンジへの道が再び開ける。その水準を上抜けなければ、下落リスクが残る。サポートは0.0083ドル付近にあり、この水準を下抜けた場合は、さらに下で0.0075ドルや0.0067ドルも視野に入る展開。
RAINの直近の動静は明確な材料によって動かされた。それは予測市場の人気上昇と、早期のクジラ参入である。
その後の減速は利確と勢いの鈍化を示すものであり、崩壊を意味しない。トレンド自体は維持されているが、この上昇相場が再開するには一定の時間が必要。