SBI VCトレードは12日、ステーブルコイン「USDコイン(USDC)」(β版)を国内で初めてとなる取り扱いサービスを開始した。β版が正常に動くことを確認した上で、一般向けにUSDCを販売していく。USDCの1回当たりの送金額は100万円が上限としている。
金融庁は4日、暗号資産取引所国内大手SBI VCトレードを、ステーブルコインを取り扱うのに必要となる電子決済手段等取引業として認可していた。ステーブルコインを「電子決済手段」と定義づけた改正資金決済法の施行以降、電子決済手段等取引業として認可を受けるのは日本初。
金融庁の井藤英樹長官は4日、日本経済新聞社と金融庁が主催するイベント「FIN/SUM(フィンサム)2025」で講演を行い、「ステーブルコインが送金・決済の高度化に健全に活用されていくことに期待している」と語っていた。
ステーブルコインとは、法定通貨や金などの資産を担保に発行される、価格の安定性を目指した電子決済手段に適した暗号資産とされる。ステーブルコインの送金は通常、複数の銀行を経由する必要がなく、安価で即時送金できるというメリットがあり、日本ではJPYC社(代表:岡部典孝)が発行する日本円ステーブルコインJPYCがある。
今回、SBIグループでは、米ドルの価値と連動するステーブルコインUSDCを取り扱うが、USDCの活用が広がれば、当然JPYCの需要も必然的に上がると見られる。
USDCは米ドルと連動するステーブルコインで、米サークル社が発行している。世界のステーブルコインの時価総額は現在、2000億ドル以上となっており、USDCの時価総額は約560億ドルと、テザー(USDT)に次ぐ2番目のシェアを誇る。
SBIVCトレードはβ版が正常に動くことを確認した上で、一般向けにUSDCを販売していく。USDCの1回当たりの送金額は100万円が上限としている。
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