戻る

2026年にシルバーが100ドルに到達する条件

author avatar

著者:
Peter Wind

editor avatar

編集:
Shigeki Mori

13日 1月 2026年 22:00 JST
  • 今年に入り約20%上昇した銀は、安全資産需要や米ドル安、米FRBの利下げ観測を背景に、80ドル超を維持している。
  • 電気自動車や太陽光、電子機器向けの強い産業需要と、鉱山供給の逼迫が地政学的不確実性とともに相場上昇を後押ししている。
  • 2026年に$100へ上昇するには、旺盛な実需と供給制約の継続、大きなマクロ経済的ショックが必要だ。
プロモーション

銀(XAG)価格は依然として多くの投資家の注目を集めている。ここ数週間、貴金属の中でも銀が上昇を牽引しているためだ。80ドル超を維持する中、アナリストは次に100ドルに到達するのか、そしてその時期に注目している。

最近の貴金属相場の上昇を受け、CMEは市場の混乱を警戒し、新たな証拠金規則を導入した。

Sponsored
Sponsored

銀価格急騰の要因は何か

銀は80.00ドルという心理的な水準の上で安定した後、再び急騰している。本稿執筆時点で、同貴金属は1オンス当たり83.59ドルで取引されており、過去最高値である85.94ドル目前に迫っている。銀価格は、12月29日に記録した83.34ドル以来の高値圏にある。

Silver (XAG) Price Performance
銀(XAG)価格の推移 出典:Coincodex

銀が過去1年で160%という驚異的な成長を遂げた背景には、さまざまな追い風がある。

こうした状況の中、銀は電気自動車や再生可能エネルギーなどの産業分野からも強い需要がある。

興味深いことに、ここ数日間は米軍によるベネズエラへの介入と、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領拘束という地政学的ショックにもかかわらず、さまざまな資産クラスでモメンタムが見られる。

本来であれば、こうした出来事によって貴金属などの安全資産への資金流入が加速するはずだが、株式やビットコインも上昇する動きを見せた。このことから、短期的には「全てが上がる」いわゆる“エブリシング・ラリー”が発生している。

Precious Metals, Bitcoin and Stocks Rally
貴金属、ビットコイン、株式の上昇
Sponsored
Sponsored

いつものように挑発的なスタイルで、貴金属投資家ピーター・シフ氏は最近、ビットコインのパフォーマンス(直近7日間で約6.5%上昇)を切り捨て、貴金属への注目を促している。

Coinpaperが報じたところによれば、シフ氏は「今は歴史上最大規模となる貴金属の強気相場の初期段階にある」と主張している。

果たして銀はさらなる上昇が見込めるのか、それとも過熱感から一時的な調整となるのか。銀市場の現状を見ていきたい。

銀は1オンス100ドルに到達するか

短期的には、米国のベネズエラ介入が銀市場の主な材料となり、再び過去最高値圏に迫る動きをもたらした。

Sponsored
Sponsored

トランプ米大統領は、ベネズエラの暫定政権が米国の要求を満たさない場合、さらなる軍事行動の可能性があると示唆しており、すでに不安定な状況が一層不透明となっている。

このため、現在は貴金属など安全資産への需要を後押しする明確なストーリーが存在する。

より長期的な観点では、投資家は銀(他の貴金属も含む)への投資を強めている。というのも、トランプ氏の利下げ圧力を背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)による今後の追加利下げが強く意識されているためだ。

現時点で市場は2026年に最低2回の利下げを織り込んでいるが、今後発表される雇用統計やインフレ指標が注目の材料となる。

Number of Potential Fed Rate Cuts in 2026.
2026年に予想されるFRB利下げ回数 出典:Polymarket

雇用市場の悪化は利下げの可能性を高める一方、インフレが進行すれば低金利実現は難しくなる。

Sponsored
Sponsored

低金利環境は、機会費用が下がるため、銀のような非利回り資産にとって有利となる。

1オンス当たり100ドル以上という極めて強気な銀価格の予測を実現するには、複数の上昇要因が同時に重なる必要がある。

産業需要が引き続き堅調を維持し、太陽光発電設備や電化、電子機器の成長が続く一方で、鉱山供給が逼迫したまま素早い対応ができない状態が求められる。

同時に、銀が経済や金融のストレス時に安全資産として、またインフレヘッジとして定常的な需要を獲得し続ける必要もある。

これらの持続的な現物需要、供給制約、そして投資需要の回復が重なれば、銀価格が100ドル台に到達する可能性もある。

100ドルを大きく超える水準になるには、急激なインフレ、大規模な金融危機、通貨ショック、あるいはペーパーシルバーと実物銀との乖離を露呈させる本格的な現物供給不足など、より極端な要因が必要となる。


免責事項

当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報に基づいて行う一切の行為については、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

スポンサード
スポンサード