ソラナは足元で上値の重さが意識され、150ドル台回復には至っていない。直近では持ち合い局面を明確に上抜けられず、短期的な上昇モメンタムは一服した。ただ、価格調整が続く一方で、オンチェーンデータや機関投資家の動向からは、投資家が水面下で買い増しを進めている様子が浮かび上がる。
市場関係者によると、直近では約345億円相当のソラナが静かに積み上げられたとされる。短期的な値動きに慎重姿勢が広がる中でも、中長期での反発を見据えたポジション調整が進行している可能性がある。年末から2026年初にかけて、価格持ち直しに向けた基盤形成が進むかが焦点となる。
Sponsoredソラナ保有者、ETF動向に注視
ソラナのエコシステムは、オンチェーン「クリエイターETF」(Bandsとも呼ばれる)の導入で新たな起爆剤を生み出している。これらはBands.funを通じてリリースされたもので、従来の取引所上場型金融商品とは異なる。ソラナのブロックチェーン上で直接動作し、クリエイターやアナリスト、インフルエンサーがキュレーションするプログラム可能なポートフォリオとして設計されている。
クリエイターETFは、トークンやNFTをまとめて組み入れ、事前に設定したルールに基づき自動でリバランスされる。普及拡大が進めばオンチェーン取引や取引高が増加する可能性がある。ネットワーク利用が活発化すれば、ユーティリティ資産としてSOLの需要増を通じて価格回復を後押ししやすい。
機関投資家が成長可能性を評価
取引所の保有残高データも好材料。中央集権型取引所におけるソラナ残高は過去10日間で大幅に減少した。この期間、投資家は約265万SOL(3億4500万ドル相当)を買い増した。
取引所保有残高の減少は、配分ではなく蓄積を示すケースが多い。保有者が資産をセルフカストディへ移すことで、直近の売り圧力が減る傾向がある。こうした動きは、ソラナ長期見通しへの自信を示しており、直近の弱含み後の価格安定化を後押しする材料。
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Sponsored市場全体の不透明感が続く中でも、ソラナに対する機関投資家のセンチメントは堅調。CoinSharesの週間レポートによれば、12月20日までの1週間でSOLへの資金流入は4850万ドルに達した。月間では1億1760万ドルの流入となっている。
これらの資金配分は、機関投資家の関心が継続していることを示す。プロ投資家は持ち合い局面で買い増す傾向がある。流入が続けば個人投資家による売りを相殺し、相場環境が改善すれば回復の基盤となり得る。
ソラナ価格が反発を目指す
ソラナは本稿執筆時点で124ドル前後で推移し、126ドルのレジスタンス下に位置する。オンチェーンの新規施策、取引所からの資金流出、機関投資家の資金流入の組み合わせが、12月末〜1月初旬の回復試行を下支えする可能性。
126ドルを明確に超えれば初期的な確証となる。130ドルを再び上回ればセンチメント改善を後押し。上値目標は136ドル付近。この水準を突破できれば、今月初旬の下落分を取り戻す方向で進展を示すシグナルとなる。
一方、売り戻しや市場全体の悪化が続けば下方リスクは残る。ソラナの価格が123ドルを割り込む場合、118ドルのサポートが試される展開。そこも下回れば上昇シナリオは否定され、エコシステムや機関投資家の新規材料による回復は一時的に遅れる見通し。