ソラナ(SOL)は9月12日の本稿執筆時点で約235ドルで取引され、過去24時間で4%以上上昇した。週間では約15%、直近1か月では18%の上昇。過去3か月では55%以上の伸びとなっている。
足元では、上昇局面が利益確定の売り圧力に直面する場面が続いてきた。このリスクはなお残るものの、2つの強力な市場主体が買い支えを強めている。両者の行動は、上昇基調の構造が強化されつつあることを示唆する。
Sponsoredクジラの動き活発化、取引所フローが強さを確認
アドレス規模別の保有比率を追う相対アドレス供給分布によれば、10万SOL超を保有するホルダー(クジラ・シャーク)が再び積み増しを開始。8月19日以降、保有比率は流通総供給の57.81%から58.95%へと増加した。
この動きは過去にも観測されている。7月1日、価格が約146ドルの時点でクジラの保有比率は58.69%。これが59.83%まで上昇する間に、価格は205ドルへと約40%上昇した。足元で230ドル台にある局面での積み増しは、さらなる上値を見込む姿勢の表れといえる。
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この動きは取引所ネットポジション変化にも反映される。9月10日に上昇が進む中、約29万1,000SOLが取引所へ流入し、通常は利益確定の兆しと解釈される。だが翌日、価格が227ドル(後掲の重要水準)を上抜くと、バランスは一転してマイナスとなり、177万SOLの流出を記録した。
直近の数週間では上昇を即座に売る動きが目立ったが、今回はトークンが取引所から引き上げられ、即時の売り圧力が後退。3か月平均は過去ピークに届いていないものの、トレンドは収斂しつつあり、勢いの強まりを示唆する。
SOLの重要価格帯形成でスマートマネーがブレイクアウトに賭ける
クジラに加え、高確信アドレスの動向を捉えるスマートマネー指数は、9月7日の261.62から本日290.14へ急伸。これらのウォレットは強い地合いに乗じて買い、短期での利確もいとわない傾向がある。活動活発化は、さらなる上値を見込むスタンスを示す。
4時間足の価格チャートでは、SOLは上昇チャネル内で推移。この形成は上方ブレイクで決着することが多い。次の焦点は上部トレンドラインの試し。ここを上抜けて4時間足の終値を確保すれば、ブレイクアウト確認となる。測定値に基づく次の到達目標は244ドル。
下値の支持は多層。強い需要帯は227ドル、224ドルに位置し、短期では211ドルに厚いサポートがある。同水準を割り込むと、現行の上昇構造は弱含む。
総じて、価格のファンダメンタルは良好で、クジラとスマートマネーが上昇シナリオで足並みをそろえる。ただし、ブレイクアウトの確定はなお必要だ。