JPYC社とソニー銀行は2日、日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用したサービス連携に向けた基本合意書(MOU)を締結したと発表した。ソニー銀行のweb3関連事業子会社であるBlockBloomが中心的な役割を担い、銀行インフラとブロックチェーン技術を融合させた新たなサービスの提供を目指す。JPYCは2025年10月の発行開始から約4カ月で累計発行額が13億円を突破しており、今回の提携により、ユーザーは銀行口座から直接ステーブルコインを購入できる環境の整備が進む見通しだ。
リアルタイム口座振替で即時購入が可能に
両社は、ソニー銀行の預金口座から直接「JPYC」を即時購入できる機能の提供を検討している。リアルタイム口座振替を活用することで、従来の振込手続きを経ることなく、JPYC EX上の操作のみで購入手続きが完結する仕組みを実現する方針だ。
複数回の自動入金などの発展的なサービスについても視野に入れており、銀行インフラとの親和性を踏まえた設計を前提として検討を進めている。ただし、JPYC EXのリアルタイム口座振替機能は、特定の金融機関に限定されない中立的かつ持続可能な設計理念のもとで提供される予定であり、ソニー銀行もこのオープンな理念を尊重しながらサービスの実現を目指すとしている。
エンタメIPとの連携で新たな活用領域を開拓
今回の提携では、JPYCの発行・償還手続きの効率化に加え、エンタテインメント領域での活用も視野に入れている。音楽やゲームなどのエンタテインメントIPやweb3サービスと連携し、デジタルコンテンツの購入や特典付与などを可能にすることで、金融とエンタメ、web3を融合させた新たな体験価値の創出を目指す。
JPYCは、日本円と1対1で交換可能な円建てステーブルコインであり、裏付け資産は日本円の預貯金および国債によって保全されている。2025年10月の改正資金決済法施行後、電子決済手段として制度化されたステーブルコインの発行が本格化しており、JPYCはAvalanche、Ethereum、Polygonの3つのブロックチェーン上で発行されている。発行開始から約4カ月で累計発行額は13億円、利用アドレス数は8万を超え、月次平均で約69%の成長を記録している。
両社は今回の取組について、関連法令およびガイドラインを十分に踏まえ、安心・安全と利便性の両立を徹底するとしている。ソニー銀行のweb3子会社BlockBloomは2025年10月に事業を開始しており、ブロックチェーン技術を活用した各種web3事業の企画・実施とともに、web3コンサルティング事業を展開している。