戻る

マスク氏企業、利益圧迫下でもビットコインは「デジタル・ゴールド」の位置付け変わらず

editor avatar

編集:
Shigeki Mori

29日 1月 2026年 19:07 JST
  • テスラとスペースXは、ビットコイン価格が23%下落し会計上損失が発生した中でも保有を維持した。
  • ビットコインの減損は現金流出を伴わず、会計基準によるもので業務上の懸念を示すものではない。
  • マスク氏の企業はビットコインを短期的な投機資産ではなく、デジタル・ゴールドと位置付けている。
プロモーション

ビットコイン価格が直近高値から23%下落する中、多くの企業が保有資産の売却に動いた。一方、イーロン・マスク氏が率いる米テスラと宇宙開発企業スペースXは、2025年第4四半期を通じて売買を一切行わなかった。両社はビットコインを短期的な投資対象ではなく、価値保存手段として位置づけている。

テスラは28日(米国時間)の市場終了後、2025年10~12月期および通期の決算を発表した。決算資料は同社IRサイトで公開され、マスク最高経営責任者(CEO)とヴァイバブ・タネジャ最高財務責任者(CFO)が参加する決算説明会(ウェブキャスト)も実施した。説明会では業績動向に加え、ビットコインの減損処理や自動運転事業の進捗などが議題に上った。

Sponsored
Sponsored

テスラとスペースX、ビットコイン長期保有を継続

テスラが保有する1万1509BTC(前四半期から変更なし)は、ビットコインが約11万4000ドルから8万8000~8万9000ドルへ下落したことで、2億3900万ドルの税後時価評価減損を計上した。

Bitcoin (BTC) Price Performance
ビットコイン(BTC)価格推移 出典: TradingView

しかし、同社はこれを関税や為替影響など、いくつかの逆風の1つに過ぎないと位置付けており、エネルギー部門の利益率やEPS(1株当たり利益)の記録的な伸びによって相殺されたとした。

この対応は、2022年にテスラがパニック売却し、保有ビットコインの約75%を弱気相場の最安値近辺で手放した時とは対照的である。

Sponsored
Sponsored

現在のテスラは、自社のバランスシート上でビットコインを長期的な戦略的準備金として扱う姿勢を明確にしている。テスラの現金保有額4兆4000億ドル超と比べるとBTC資産は小規模ながら、希少性や将来性、多年にわたる価値創出への信念を象徴するものとなっている。

Tesla Bitcoin Holdings
テスラ ビットコイン保有状況 出典: Arkham

上場準備中のスペースXも同様の戦略をとり、推定8200~8285BTCを保有する。同社は過去3年以上にわたり実質的な売却を行っておらず、社内送金はガス代削減やウォレット統合が目的とみられる。

現在の価格で換算すれば、その保有量は約7億3000万ドルに相当し、暗号資産企業以外では最大級のビットコイン保有額となっている。

Sponsored
Sponsored
SpaceX Bitcoin Holdings
スペースX ビットコイン保有状況 出典: Arkham

このような一貫した姿勢は、2025年に多くの上場企業が暗号資産の保有縮小や撤退に動いた状況と大きく異なっている。

テスラの今回の減損は、あくまで現金収支に影響しないGAAP会計上の数字であり、ビットコインが回復すれば利益が急増する可能性がある。

テスラがAIやロボティクス、エネルギーへと事業転換し、スペースXも1兆5000億ドル超での2026年上場が見込まれる中、ビットコインは依然として数兆ドル規模の帝国における小規模かつ理念的存在である。

Sponsored
Sponsored

マスク氏の企業群は、ビットコインを前向きな企業財務戦略の「デジタルゴールド」とみなし、投機対象ではないとの見解を示している。

2億3900万ドルの時価評価損はむしろ確信の表明であり、後退ではない。両社にとって、ビットコインはサイドベット(片手間の投資)ではない可能性が高い。

むしろこれは長期戦を見据えた戦略的ヘッジ・財務資産であり、主要な暗号資産が安定または再び上昇すれば、他企業の導入拡大を促す役割も担う可能性がある。

免責事項

当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報に基づいて行う一切の行為については、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

スポンサード
スポンサード