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テザー、新サービスでクラウドパスワード不要に

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編集:
Shigeki Mori

18日 12月 2025年 08:52 JST
Trusted-確かな情報源
  • テザーはクラウドを介さずに利用できるP2P型パスワード管理ツール「PearPass」を発表した。
  • ユーザーが完全な管理権を維持するが、端末のセキュリティと鍵管理が依然として重大なリスクとなる。
  • PearPassはサイバーセキュリティの基準を変える可能性があるが、導入には依然として課題が残る。
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米国モーニング・ダイジェストにようこそ。1日の始まりに、本日の暗号資産市場の主な動向をまとめたお役立ち要約版をお届けします。

USDTステーブルコインの発行元であるテザー社が、デジタル社会の保護のあり方を変革しようとしている。新たな取り組みにより、クラウドを介さず、従来型パスワード管理手法の時代遅れぶりを顕著にしつつ、利用者自身が管理権限を取り戻せる仕組みが実現する。

本日の暗号資産ニュース:テザーがクラウド侵害対策の秘策を発表

テザー社は、クラウドストレージへの依存を排除することを目的とした初のピアツーピア型パスワードマネージャー「PearPass」を発表し、サイバーセキュリティ分野への新たな一歩を踏み出した。このアプリは、

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  • 全ての認証情報を利用者の端末内に保存する
  • 中央集権型サーバーや仲介者の関与を排除する
  • 利用者が自身のデジタルセキュリティを全面的に管理できる。

この発表は、数十億件ものログイン情報が大規模流出し、個人情報の盗難や金銭被害など多様なリスクが露呈する中でなされた。

従来のクラウド型パスワード管理サービスは利便性が高い一方で、中央集権的な保管方式がハッカーの標的となりやすい問題を抱える。

PearPassはこうした脆弱性への対応策として、すべてのデータを利用者の端末上にローカル保存し、選択した端末間で暗号化されたピアツーピア同期を可能にしている。

「大型流出事件が繰り返されるたび、クラウドにシークレットを預ければ本当の意味で所有できていないという事実が明らかになる……PearPassは単一障害点を排除する。サーバーも仲介者もバックドアも存在しない。復元や同期はすべてピアツーピアで、利用者自身の手に委ねられる。外部が遮断・押収・侵害できない、他人の手に渡ることがそもそもないセキュリティだ」出典 テザー社パオロ・アルドイーノCEOの発表から抜粋。

PearPassは利便性と高度なセキュリティ機能を両立する。オープンソース暗号技術を活用したエンドツーエンド暗号化、内蔵パスワード生成、情報が第三者に一切漏れないピアツーピア構造を備える。

復旧手段もすべてプライベートキーによる管理で、外部システムへの依存がない。

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PearPass、分散型オープンソースセキュリティの新基準

加えて、PearPassは完全なオープンソースでコミュニティによる監査を受けており、専門家やエンドユーザーもソフトウェアへの検証・貢献が可能。

また、ペネトレーションテストや暗号分析を専門とするSecfault Security社による独立したセキュリティ監査も実施済みとされており、実際のサイバー脅威への耐性も強化されている。

今回のリリースは、テザー社が中枢化の圧力に耐える技術を志向する戦略の一端をなす。政府や企業、仲介者が個人データにアクセスしようとする動きが強まる中、PearPassは高リスク状況下でもプライバシー・独立性・機能性を維持するシステム例となる。

ただし、ピアツーピア構造はクラウドリスクを回避できるが、

  • 頻繁に端末を変更する利用者には不便な場合がある。
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復元も利用者自身によるキー管理が必須となるため、非技術者にはリスクが伴う。

  • 専門家の間では、一般利用者が分散型パスワードマネージャーを受け入れるか疑問視される可能性がある。

現在、主流のクラウド型サービスは使いやすさやブラウザ・モバイルとの連携で優位にある。

  • 利用者側にも端末レベルでの十分なセキュリティ対策が不可欠。

PearPassはクラウド侵害を防ぐが、ローカル端末へのハッキングやマルウェア、物理的な盗難には対応できない。

暗号化ピアツーピア同期は期待される一方、ネットワークの遅延や同期エラー、十分に保護されていない場合の攻撃経路の懸念もある。

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PearPassはオープンソース監査やSecfault Security社の介在による信頼性に依拠するが、完全無欠なシステムは存在しない。ピアツーピア型の新技術には、現実環境での十分な実証がなされるまで未知のリスクが残ると懐疑的な見方も根強い。

読み切りインサイト

本日注目すべき米国発暗号資産ニュースのまとめは以下の通り。

暗号資産関連株 プレマーケット概況

企業名12月16日終値プレマーケット概況
ストラテジー(MSTR)167.50ドル167.40ドル(-0.060%)
コインベース(COIN)252.61ドル254.00ドル(+0.51%)
ギャラクシー・デジタル・ホールディングス(GLXY)24.31ドル24.51ドル(+0.82%)
MARAホールディングス(MARA)10.69ドル10.75ドル(+0.56%)
ライオット・プラットフォームズ(RIOT)13.47ドル13.65ドル(+1.34%)
コア・サイエンティフィック(CORZ)14.73ドル15.11ドル(+2.58%)
暗号資産株式市場オープンレース 出典:Google Finance

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