米連邦公開市場委員会(FOMC)が30日、0.25ポイントの利下げを決定した。これを受け、ビットコインや金、銀など安全資産が再び注目を集めている。市場は金利の行方を織り込みつつ、企業決算や地政学リスクなど次の材料を探る展開となっている。
FRBの利下げが市場を刺激―安全資産に買い戻し
米連邦準備制度理事会(FRB)は25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施し、バランスシートの縮小を事実上終了した。
この決定はエコノミストの予想通りで、ビットコインや金、銀の価格を下支えした。利下げ発表後、投資家の間ではリスク回避姿勢が強まり、安全資産への資金シフトが見られる。
ビットコイン、11万2926ドル超で上昇加速の可能性
ビットコインの買いシグナルは、112926ドルを明確に上抜けた段階で点灯するとみられる。終値がこの水準を超えれば、111281〜114453ドルの供給ゾーンを突破し、上昇トレンド継続の確認となる。
4月初旬以降の上昇トレンドラインを維持できれば、さらなる上値追いが期待される。強気派は114553ドル超でのロングエントリーを検討できる局面だ。
出来高プロファイルではこの価格帯で買い注文が集中しており、シャープレシオも低リスク局面の到来を示唆している。
116014ドルも、この先駆けの暗号資産にとって重要。 支持から抵抗に転換し、上値を抑えている。 この売り手密集水準をブレイクし、再テストに成功すれば、BTCは120574ドルを目指せる。
もっとも、123917ドルを明確に上抜けて終えれば、ビットコインは過去最高値である126199ドル超の奪還に挑める。 この水準は123094〜124630ドルの供給ゾーンのミッドライン。 実現すれば現行水準から11.33%の上昇となる。
Sponsored Sponsored一方、オンチェーン分析者のAli氏は、TDシーケンシャルが売り圧迫の接近を示すと述べる。 ビットコインが上昇トレンドラインを割れば、売りの勢いが強まり反落もあり得る。 直近の下支えは106081ドルとなる可能性。
深刻な場合、下落は続き、BTCは売り流動性を取りに行き102000ドル近辺まで下げ得る。 ここは10月10日の取引で下値を付けた水準。
MACD(移動平均収束拡散法)はマイナス圏で、モメンタムは売り優位を示す。 同様に、RSIが50を下回り、この見方を強める。
金が4048ドルを突破するまで弱気優勢
金もFOMC後に反発を試みており、RSIは上昇モメンタムを示す。 ただし、頭上の売り手密集水準のため、なお予断を許さない。
Sponsored9日SMA(単純移動平均線)は3975ドルで上から金を抑え、上値余地を制限している。
黄色の横棒(弱気の出来高プロファイル)も、金価格が4002〜4086ドルに達すると多くの売りが利確を狙うことを示す。
一方で、4時間足でシンメトリック・トライアングルを形成中のため、ブレイクが間近の可能性。
この観点で、ショートを検討する向きは、3917ドルを明確に下回る終値を待ちたい。 XAUは3800ドル方向へ下落し得る。 実現すれば現行水準からの下落率は5%。
Sponsored Sponsoredチャート形状で銀価格51.34ドル到達か
ビットコインや金と同様に、銀も1時間足で反発局面。 ただし、上昇トレンドラインに沿って推移するなか、48.36ドルの抵抗が重要な壁。
結果としてテクニカル形状はアセンディングトライアングル。 強気の継続パターンで、銀は6.20%上昇し51.34ドルに到達し得る。
目標は三角形の高さを測り、想定ブレイク地点に投影して算出。 この見立てを裏付けるように、強気の出来高プロファイル(灰色の横棒)は、43.36ドルの障壁上で多くの買いが待機することを示す。
43.36ドル超の主なエントリー水準は、48.92ドルと49.98ドル。 それぞれフィボナッチ戻しの61.8%と50%で特定される。
一方、銀価格のこの強気のテクニカルパターンは、価格が47.41ドルを下回ると無効となる可能性。これは78.6%のフィボナッチ・リトレースメント水準と一致する。1時間足の終値がこの水準を下回ると、XAG価格は45.50ドル付近まで下落し得る。現在水準をほぼ5%下回る。