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トランプ氏死亡説で予測市場が活況=暗号資産系プラットフォームに160万ドル流入

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Shigeki Mori

03日 9月 2025年 08:18 JST
Trusted-確かな情報源
  • トランプ氏の死亡に関する噂が先週末に広まり、予測市場で160万ドルの賭けが行われたことが深刻な倫理的懸念を引き起こした。
  • カリシとポリマーケットは、ドナルド・トランプ・ジュニアが両プラットフォームに助言しているにもかかわらず、賭けが急増した。
  • この熱狂は、規制の境界を試し、ウイルス性の誤情報を利用する不正な予測市場のリスクを浮き彫りにしている。
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先週末、トランプ大統領が公の場への露出を控えたことを受け、同氏の死去に関する憶測が拡散した。実際には健康に問題はないとみられるが、この根拠のない噂により予測市場では160万ドル超の資金が動いた。

問題視されているのは、これらの市場運営の透明性である。とりわけドナルド・トランプ・ジュニア氏がPolymarketとKalshiの両プラットフォームでアドバイザーを務めている点が議論を呼んでいる。今回の事例で高い収益性が実証されたことで、今後も物議を醸す予測市場が相次いで登場する可能性がある。

情報過多社会で拡散する根拠なき噂

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現代の情報過多環境では、完全に虚偽の情報でも瞬時に制御不能な状況を生み出すことがある。今週末に拡散したトランプ大統領の死去説は、その典型例といえる。

米国の祝日である労働者の日の期間中、トランプ氏の公的活動が少なかったことから、根拠のない死亡説が拡散した。

労働者の日が明けた現在、トランプ大統領は健在である。同氏は関係のない発表の中でこれらの噂に言及し、その拡散を「少々狂気じみている」と表現した。

しかし、これらの憶測は興味深い現象を引き起こした。トランプ氏が2025年に退任するかどうかについて、予測市場で160万ドル超の取引が成立したのである。

Kalshiは土曜日にトランプ関連の予測市場を開設し、70万ドル超の取引を記録した。一方、Polymarketでの取引は前夜に開始された

暗号資産業界との深い関係性

この取引熱の背景には、暗号資産業界と予測市場プラットフォームの密接な関係がある。ギャンブラーの半数以上がトランプ氏の死去に直接関連する市場に賭けていた。ただし、Kalshiは辞任や他の非致命的な退任のみを対象とすると表明している。

取引参加者の13%超がトランプ氏の死去や退任が実現すると信じていなかったとしても、この活発な取引はテーマへの強い関心を示している。一部報道機関は同氏が辞任を発表する可能性を推測したが、それが主要な関心事ではない。

最も重要な点は、ドナルド・トランプ・ジュニア氏が父親の死去可能性に賭けを提供する両社でアドバイザリー職を務めていることである。これは倫理的に多くの問題を抱えている。特にトランプ氏が現職の米国大統領であることを考慮すると、その問題は深刻である。

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規制当局との微妙な関係

一部のジャーナリストは、これらの予測市場がトランプ政権下でのWeb3関連法執行の限界を試そうとしていると分析している。理論上、Polymarketは米国で禁止されているが、実際の執行は限定的である。

Kalshiはブライアン・クインテンツ氏との広範な関係を有している。同氏が承認されれば、CFTCの唯一の委員となる見込みである。

暗号資産市場への波及効果

トランプ氏死亡説をめぐる賭けには多層的な影響がある。表面的には興味深く短命なミームとして機能し、大統領が記者会見を開催した瞬間に消散した。

しかし、より深刻な展開として捉えることもできる。この前例の確立により、今後さらに不適切な予測市場が登場する可能性が高まっている。暗号資産業界との関係性を考慮すると、その影響は業界全体に及ぶ可能性がある。

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