公式トランプ(TRUMP)はローンチ以降苦戦を続け、累計で71%以上、過去最高値からは約89%下落している。しかしWLFI上場をめぐるブームが一時的に買いを呼び込み、前日には売り戻しが出る前に価格が5%超上昇した。
現在約8.30ドルで取引されているTRUMPのチャートは混在したシグナルを発している。短期的な反発を示す指標もある一方で、全体のトレンドは依然として弱気が優勢だ。
Sponsored蓄積傾向が反発を示唆、弱気勢力の影響減少も注意点あり
TRUMPの軟調さにもかかわらず、過去1週間のオンチェーン蓄積はネットでプラスとなっている。上位100アドレスは約78万トークンを追加しており、現在価格で約647万ドルに相当する。
取引所残高は約45万トークン減少し、374万ドル相当が流出した。これも蓄積の兆候を示す。ただし1万〜1000万トークンを保有するクジラ層は約6万トークン(約50万ドル)を売却している。

この結果、市場全体では7日間で970万ドル相当のTRUMPがネットで蓄積された。

4時間チャートでもこの動きは確認されており、買い圧力と売り圧力のどちらが優勢かを測るブル・ベアパワーは9月1日以降、着実に低下している。
蓄積と短期的な弱気の後退が重なり、TRUMP価格の反発基盤が形成されつつある。ただし蓄積の兆しは4時間チャートでのみ弱気をかろうじて上回ったにすぎない。
日足チャートに目を移すと、状況はさらに複雑だ。
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日次TRUMP価格チャートで強気の乖離と弱気の制御が交錯
Sponsored日足チャートではTRUMP価格が安値を切り下げる一方、相対力指数(RSI)は安値を切り上げている。こうした強気のダイバージェンスは売り圧力の鈍化を示し、反発の前兆とされる。つまり価格下落がモメンタムと連動しておらず、買い方が抵抗を始めていることを示唆している。
RSIは買われ過ぎ・売られ過ぎを測定するモメンタム指標である。

ただしこのシグナルは全体の構図と相反している。
日足チャートでは依然として弱気が支配的で、売り方が優位を維持している。結果として強気派はテクニカル上の支えを持ちながらも、全体構造では弱気が主導している。
弱気支配が緩まない限り、ダイバージェンスによる反発は限定的であり、9.73ドルの抵抗水準で抑えられる可能性が高い。その水準を日足で明確に上抜けない限り、TRUMPの主導権が買い手に移ることはない。一方、8.22ドルや8.02ドルを割り込めば、再び売り圧力が鮮明になる。