ビットコインは2月最初の本格的な週を、マクロ圧力の高まる中で迎えている。リスク選好が弱まり、市場が米国の重要な雇用統計を控える中、8万ドル未満の不安定なレンジで推移している。
景気後退懸念の再燃、ETFフローの慎重姿勢、米連邦準備制度理事会(FRB)の次の政策判断を巡る憶測の高まりなど、今週の経済指標は短期的なBTCセンチメントを左右する重要なカギとなる可能性がある。
今週のビットコインと暗号資産影響する米国主要経済イベント5選
求人から雇用者数まで、各データが利下げ観測に影響を与える。これは、今なおビットコインにとって最も強力なマクロ要因の1つである。注目点は以下の通り。
JOLTS求人件数
2025年12月のJOLTS求人件数調査は、東部時間10時に発表予定。米国内の未充足求人件数を追跡し、労働需要の動向を示す指標となる。
マーケットウォッチの調査によれば、おおよそ710万件の求人が見込まれている。11月の714.6万件(修正値)とほぼ変わらず、前回も予想を下回り勢いの鈍化を示唆した。
予想を大きく下回れば、労働市場の軟化という見方が強まり、2026年後半のFRB利下げ観測が強まる展開。
過去には、こうした状況下で金融緩和が流動性とリスク資産を押し上げ、ビットコインを支援してきた。一方、予想を上回る結果となれば、緩和観測が後退しBTCの重荷となる。
直近数カ月の市場反応はまちまちだ。11月に予想未達の際も、ビットコインは一時9万1000ドルを割り込んだ後で安定した。
本稿執筆時点で、BTCは7万5908ドルで取引されており、リスク回避のセンチメントや政府機関閉鎖の懸念が影響している。
JOLTS結果が弱ければ、2026年に失業率が4.5%へ上昇するとの予測と合致し、一時的な安心材料となる可能性がある。
ADP雇用報告
水曜日のADP雇用統計は東部時間8時15分ごろ発表。民間部門の雇用増減に着目し、金曜日の雇用統計に先駆け相場の方向感を定めることが多い。
1月は4万5000人の雇用増加が予想され、12月の4万1000人よりやや上回る。ただし、コンセンサス予想は4万7000人前後に分布している。
Sponsored Sponsoredビットコインにとっては、数値そのものより方向性が重要。下振れなら景気後退懸念が再燃し、FRB利下げ観測が強まる可能性がある。こうした流動性相場ではBTCが買われやすい傾向。
一方で強い結果なら、労働市場の底堅さから緩和の必要性が後退し、暗号資産価格に圧力がかかる展開。
直近のまちまちな雇用指標ではBTC価格への即時影響は限定的だったが、その後の弱い雇用統計が9万2000ドル台までの上昇につながった。
現在ビットコインはETFからの資金流出やマクロ不透明感で守勢。ADPが弱めなら金曜統計を前にセンチメント安定材料となり得る。
新規失業保険申請件数
1月31日終了週分の新規失業保険申請件数は東部時間8時30分発表。雇用状況を迅速に示す指標であり、失業保険の初回申請者数を示す。
申請件数は21万2000件の見通しで、前週の20万9000件(予想超過)をやや上回る数字。
申請件数の増加は、労働市場の減速を裏づける証拠となる。ハト派的な金融政策観測を強め、ビットコインの追い風となる可能性。ただし、予想外の減少の場合はタカ派姿勢が再燃し、リスク資産の上値を抑える要因となり得る。
Sponsored直近の申請件数データは持続的なBTC価格の変動を呼んでおらず、相場全体の売りが主導してきた。
それでも、センチメントが極度の恐怖水準にあり、2026年の失業率上昇予想もあるため、申請件数の予想超過があればBTCへのリスクリターンが改善しやすくなる。
米雇用統計・非農業部門雇用者数
金曜日発表の非農業部門雇用者数が今週の最大イベント。1月は5万5000人の増加、失業率は4.4%据え置き、賃金は前月比0.3%上昇が予想されている。推計には幅があり、中には雇用者数3万2000人程度との予想もある。
雇用指標が弱ければ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が強まり、景気減速下の経済において過去にもビットコイン急騰を促してきた構図となる。
12月には雇用統計が予想を下回り、これを受けてビットコインはすぐに9万2000ドル台へ急騰した。一方、強い統計が出れば、FRBの利下げ見送り(長期据え置き)観測が強まる可能性があり、直近でレバレッジ解消やマクロ環境の不安から下落しているビットコインへの追加圧力となり得る。
改定値の影響で変動が強まる傾向もあり、金曜日発表のデータはビットコインの短期的な方向性を左右しかねない。金融政策の転換に期待が高まるなか、小幅な下振れでも反発につながる可能性がある。
ビットコインは米国の雇用統計に依然として高い感応度を示す。FRBの政策見通しを市場が見直す状況が続く。強い指標が相場の上値を抑える可能性もあるが、軟調な統計が続けば金融緩和観測が一段と強まり、暗号資産市場全体のリスクセンチメント修正につながる展開もあり得る。
以下は、要点を簡潔かつ明確にまとめ、過度な誇張を避けつつも、示唆を失わないニュース記事として再構成した内容である。
Sponsored Sponsoredマイクロストラテジー(MSTR)2025年第4四半期決算
2026年2月5日午後5時(米東部時間)に市場終了後公表予定のこの決算は、最大規模の企業保有ビットコイン・トレジャリーを持つ同社の存在もあり、ビットコインにとって重要なセンチメント材料となる。
同社が保有するビットコインは現在約71万2647BTC、時価でおよそ536億5000万ドルにのぼり、流通するビットコイン全体の約3.4%を占める。
この保有構造ゆえ、マイクロストラテジーの業績は会計上の評価や暗号資産市場心理の交点に位置付けられる。
市場コンセンサスは、2024年第4四半期のEPSでマイナス18.06ドル程度の損失を見込んでおり、前年のマイナス3.20ドルから大幅悪化が予想される。その主因は、ビットコイン第4四半期下落に伴う公正価値会計上の減損だ。
売上高は1億1700万〜1億1900万ドルと横ばいまたは前年割れが予想され、主力のソフトウェア事業が同社のビットコイン戦略の脇役にとどまっていることを示す。
損失が想定より拡大した場合や、レバレッジ・希薄化・資本構成などへの慎重なコメントが出た場合、BTCがさらに下落すれば利益率への懸念が強まる可能性もある。特に、直近価格が同社の平均取得原価約7万6000ドル付近にあることを考慮した動きとなる。
同社保有のビットコインには目立った担保設定はないが、こうしたネガティブな見方だけで、強制売却リスクが意識されるなどビットコインのセンチメントを押し下げる可能性がある。
なお、マイクロストラテジーの社債(転換社債)構造に直結する即時的な清算リスクは存在しない。長期的なビットコインへの確信表明や保有追加、さらなる資金調達計画が確認されれば、企業によるビットコイン採用に対する強気なストーリーを一段と後押しする構図となる。