米連邦当局は16日、メキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル」に関連する暗号資産1000万ドル超を押収した。マイアミを拠点とする同組織の資金洗浄ネットワークを大きく揺るがす措置であり、デジタル通貨を巡る違法資金の摘発において、法執行当局の対応が新たな局面に入ったことを示している。
暗号資産を通じた資金の流れを断ち、麻薬取引の根幹を断つ狙いが強まっており、従来型の捜査に加え、テクノロジーを活用した取り締まりへの転換が進んでいる。
マイアミ作戦がカルテルの暗号資産パイプラインを阻止
7月初旬、マイアミでの麻薬取締局(DEA)とFBIの協力により、シナロアカルテルに直接関連する暗号資産1000万ドル以上が押収された。
連邦捜査官は、カルテルがデジタル通貨を通じて不正利益を洗浄するために使用した複雑なスキームを明らかにし、金融の痕跡を追跡し回収することを困難にしている。
マイアミでの暗号資産押収は、メタンフェタミン製造所の解体、フェンタニル密輸リング、複合薬物流通ネットワークを含む多州にわたる大規模な攻勢の一環として行われた。1月以降、当局は推定4400万錠のフェンタニル錠剤と4500ポンドのフェンタニル粉末を押収している。さらに、約6万5000ポンドのメタンフェタミンと20万1500ポンド以上のコカインを押収した。
司法省の調査は、今年最大の暗号資産押収の一つとなった。2025年に入ってから、米国の機関は国際的な麻薬作戦に関連する暗号資産をますます多く押収している。さらに、BeInCryptoは最近、米国シークレットサービスが過去10年間で暗号詐欺との戦いの中で約4億ドルの暗号資産を押収したと報じている。
資産の押収を超えて、当局は違法な資金を国境を越えて移動させることを可能にする者に焦点を当てている。3月には、財務省がシナロアカルテルに関連する個人や組織に対して新たな制裁を課した。
制裁は、資産を凍結し、米国の金融システムへのアクセスを遮断することで、従来の執行を補完する。これにより、当局は犯罪組織を孤立させ、不正資金を移動させる能力を制限する。
「DEAは逮捕、押収、そして絶え間ない圧力でカルテルを痛めつけている。カリフォルニアのメタンフェタミン製造所から、国境で押収された医薬品に偽装されたフェンタニル錠剤まで、これらの作戦は毎日アメリカ人の命を救っている」とDEA代理管理者ロバート・マーフィー氏は述べた。
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