USDCが、シリコンバレー銀行の経営破綻をの影響を受けディペグ
サークル社が提供するステーブルコインのUSDCは、シリコンバレー銀行の経営破綻をの影響を受け1ドルのペッグから外れている。USDCは米ドルとの1対1のペッグがされている法定通貨担保型の世界第2位のステーブルコインである。シリコンバレー銀行(SVB)は、カリフォルニア州に拠点を置いているスタートアップへの融資行う銀行として知られている。同社は、米連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げを背景に取引先企業との資金繰りが悪化。保有していた有価証券の含み損も発生し損失を計上、預金引き出しが加速したことで預金額が減少していた。今月9日には同社の株価は、1日で267.83ドルから106.4ドルに60%下落。これらの不安材料により取り付け騒ぎを引き起こしている。
サークル社は金曜日にUSDCを$1ペッグするための約400億ドルのUSDC準備金のうち33億ドルがシリコンバレー銀行に保有されることを発表。この報道を背景にUSDCをペッグするには十分な資金がないのではないかという懸念が広がっている。さらに本日のUSDCのディペグが引き起こされる前、バイナンスやコインベースなどの取引所にてUSDCの取引が一時停止となっている。またサークルのUSDCの準備金を保有していた銀行は、ニューヨークメロン銀行、シチズンズトラスト銀行、シリコンバレー銀行、シルバーゲート銀行などだ。サークル社はまた、USDCの準備金の一部を専用のブラックロックファンドに保管していることも明らかになっている。
ダンテ・ディスパルテ氏、「今回の事件は、経済、銀行、起業家に幅広い影響を与えるでしょう」
サークル社の最高戦略責任者であるダンテ・ディスパルテ氏は今回のSVBの破綻を受け、「サークル社は現在、シリコンバレー銀行によるブラックスワンからUSDCを保護しています。シリコンバレー銀行は米国経済における重要な銀行であり、連邦政府の救済計画がなければ、今回の事件は、経済、銀行、起業家に幅広い影響を与えるでしょう。」とツイートしている。
バーンされるUSDC
データ分析会社のNansenによると、過去24時間で$2.4B分のUSDCがバーンされたという。これは供給量全体の約8%に当たる。しかし同時にこの期間中に約3億6,600ドル分のUSDCがミントされている。
FRBの利上げ、そしてFTXの破綻の余波が続く金融・フィンテック業界。リーマンショック以来の大規模な銀行経営破綻と言われる今回のSVBの破綻は今後どのように業界に影響を与えるのか、市場の動きに注目である。
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