資産運用会社のVanEckは21日、戦略的ビットコイン準備金が米国の増大する債務を軽減するのに役立つ可能性があると述べている。現在、米国の債務は36兆ドルに達している。
このアイデアの潜在的な影響を探るため、同社はBITCOIN法に触発されたインタラクティブなツールを開発した。
Sponsored戦略的ビットコイン備蓄で米国債務削減？
シンシア・ルミス上院議員が提案したBITCOIN法は、米国政府が5年間で最大100万ビットコイン（BTC）を取得し、年間20万BTCを超えないように購入する計画を示している。
これらの資産は少なくとも20年間、専用の準備金として保有される。ルミス氏は、このような準備金が国家の債務を大幅に削減できると信じている。
特に、VanEckの新しい計算機は、そのような準備金の影響をユーザーに知らせる。ツールは、さまざまな変数を調整することで、さまざまな仮想シナリオをシミュレーションできる。
これには、債務とBTCの成長率、ビットコインの平均購入価格、準備金に保有されるビットコインの総量が含まれる。一方、VanEckは自社の「楽観的な予測」も含めている。
「米国政府がBITCOIN法の提案に従い、2029年までに100万BTCを蓄積した場合、我々の分析では、この準備金が2049年までに約21兆ドルの国家債務を相殺できると示唆している。それはその時点での米国の総債務の18%に相当する」とVanEckは述べた。
この分析は、米国の債務とビットコインの将来の成長率に関する仮定に基づいている。VanEckは、国家債務の年間成長率を5%と仮定している。これにより、2025年の36兆ドルから2049年までに約116兆ドルに増加する見込みだ。
同様に、ビットコインは年間25%の複利成長率で価値が上昇すると仮定されている。2025年にはビットコイン1枚あたりの取得価格が10万ドルから始まると予測されている。したがって、2049年までに価格は2100万ドルに達する可能性がある。
連邦政府が戦略的ビットコイン準備金の可能性を検討する中、州レベルでも関心が高まっている。少なくとも20の米国の州がデジタル資産準備金を創設する法案を提出している。
VanEckのデジタル資産リサーチ部門責任者マシュー・シーゲルによれば、州レベルの法案は合計で230億ドルのビットコイン購入を促進する可能性がある。
トランプ大統領、暗号資産の約束
VanEckの動きは、ビットコインが政治的な支持を受けている中でのことだ。米国大統領ドナルド・トランプは、米国を暗号資産の世界的リーダーに位置づけることへのコミットメントを再確認した。
マイアミで開催されたFuture Investment Initiative Instituteサミットで、トランプ氏は暗号資産に優しい政策によってもたらされる経済成長を強調した。
「ビットコインは過去最高値を何度も更新している。なぜなら、私がアメリカを暗号資産の首都にすることにコミットしていることを皆が知っているからだ」とトランプ氏は述べた。
再び政権に戻って以来、トランプ氏は国家の「デジタル資産備蓄」を設立するための大統領令に署名した。また、主要な規制機関のトップに暗号資産支持者を指名した。しかし、ビットコイン準備金が実際に設立されるかどうかはまだ不明である。
