米連邦準備制度理事会の25ベーシスポイント(0.25%)の利下げでも、暗号資産市場は盛り上がらず。ビットコインとイーサリアムは下落のまま、時価総額は1.6%低下。決定はおおむね織り込み済みの印象。それでも、FOMC後にクジラが何を買うかが主要な話題
大口投資家は、売り圧が弱くテクニカルが良好な一部トークンへ静かにローテーションしている。データは、政策転換後にクジラの蓄積が強まった3資産を示す。いずれも11月に向け確信が高まる兆候
カルダノ(ADA)
100万〜1000万ADAを保有するクジラは昨日から着実に買い増し、保有量は55億7000万から55億9000万ADAへ増加。約2000万ADAの積み増しで、現在価格0.64ドル換算で約1280万ドル相当
Sponsoredこの小規模クジラ層は、大口に先行して初期の買いを主導することが多い。カルダノは過去1カ月で約20%下落。しかし再燃するクジラ活動は反発の可能性を示唆
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12時間足で、ADAは対称三角持ち合い内で推移。方向感の欠如だが、ブレイク前の持ち合いでもある。0.64ドルのサポートを維持。0.66ドル上抜けなら0.68ドルへ、上値余地6.5%
モメンタムが続けば次の抵抗は0.73ドル。出来高パターンで売買圧を追うワイコフ出来高チャートでは、10月29日以降に売り手の主導が弱まる。10月22〜23日の同様の転換後には9.37%上昇
クジラは再現に賭けている可能性があり、待望のFRB利下げ後のクジラ買いの明確な例の一つとなる。ただし0.64ドルを割ると下落。0.62ドルや0.60ドルも視野。クジラ主導の楽観は否定
Sponsored Sponsoredエセナ(ENA)
カルダノに加え、FOMC利下げ後にクジラ活動が再燃しているトークンはイセナ(ENA)
1億〜10億ENAの層は、強い相場を動かす大口グループ。この24時間で顕著に買い増し。保有は67億9000万から69億ENAへ拡大。増加分1億1000万ENAは現在価格で約4620万ドル相当
この蓄積は、イセナが21%下落した荒い1カ月の後に発生。カルダノと似た軌跡。しかし直近の買いは、上方転換を見据えたポジショニングを示唆
12時間足で、ENAは下降拡大型ウェッジ内で推移。構造が締まると上方ブレイクを示す強気パターン。イセナは10月27日にブレイクを試すも、隠れ弱気ダイバージェンスで失敗
これは、価格が高値を切り下げる一方で、買いと売りの強さを測るRSIが高値を切り上げる時に発生。短期で売り手が主導を取り、上昇が途切れたサイン
Sponsoredそれでもイセナは重要な0.41ドルで反発。この水準を維持すれば、0.45ドル(直近の抵抗)、続いて0.53ドルを目指す展開。現在の上限トレンドラインがある0.49ドルを明確に上抜ければ強気転換を確認し、0.65ドルが視野
注目すべきは、RSIと価格が再び同期し、先のダイバージェンスを打ち消しつつある点
この整合が続き、0.41ドルを維持できれば、クジラの見立ては正しい可能性。ENAはFOMC後の安値からの反発準備に入る公算。だが、ENAがこの重要水準を割れば、強気の見通しは消える。短期的に0.34ドルや0.28ドルへの下落余地が開く。
アスター(ASTER)
FOMCの利下げ以降に蓄積が増えた3つ目のトークンはAster(ASTER)だ。分散型の無期限取引所プラットフォームである。
Sponsored Sponsoredクジラは過去24時間でASTERを積極買いし、保有量は26.43%増。合計残高は1567万ASTERに達した。増加分は概ね327万ASTERで、足元の価格で約333万ドル。
クジラの急速な蓄積は、大口の関心の高まりを示す。利下げ後のクジラ買いで、ASTERは有力銘柄の一つとなった。
過去1か月で、ASTERは上昇分の43.2%を吐き出した。明確な下落トレンドを確認。だが、流れは反転に近づく可能性。テクニカルがそれを示唆する。
12時間足で、ASTERは下降拡大型ウェッジ内で推移。これは、上側トレンドライン突破後に上放れしやすい強気の型である。0.93ドルは強い支持として機能し、維持中。上方維持なら直近の目標は1.12ドル、次いで1.28ドル。1.79ドルを明確に上抜けば、大きなトレンド転換を確認。
10月10日から10月29日にかけて、価格は安値を更新した一方、RSIは安値を切り上げた。これは反発の起点となりやすい強気のダイバージェンスである。クジラの蓄積増と併せ、買い手が主導権を取り戻す観測を後押しする。
これらの水準が維持されれば、ASTERは力強い回復局面に向けた体制に入る可能性。今週クジラが買う銘柄の筆頭候補となる。だが、0.93ドルを割れば短期の強気シナリオは消滅。新安値をつける展開を招く。