ホワイトハウスは、ブライアン・クインテンツ氏の米商品先物取引委員会（CFTC）委員長への指名を進めるプロセスを一時停止した。2月初旬、トランプ大統領はクインテンツ氏をCFTCの委員長に指名していた。同氏はベンチャーキャピタル企業a16zの政策責任者である。
CFTC移行中のKalshiとの関係に関する懸念浮上
報道によると、ブライアン・クインテンツの現在の役職である予測市場プラットフォームKalshiの取締役会に関わることでの利益相反への懸念が高まっているという。
クインテンツのチームは、移行計画プロセス中にKalshiの競合であるPolymarketやPredictItに関するCFTCの機密情報を求めたと報じられている。一方で、クインテンツは依然としてCFTCに規制されているプラットフォームKalshiの取締役を務めている。
Crypto Americaポッドキャストのホストであるエレノア・テレット記者は、遅延の引き金となる複数の例を挙げた。テレット氏によれば、理由には上院での投票数に関する懸念や、予測市場の拡大に反対するアメリカン・ゲーミング協会からのロビー活動が含まれる。また、ウィンクルボス兄弟などの暗号資産関係者からの不快感もある。
しかし、注目されているキャピトル・ヒルで注目を集めているThe Closing Lineの詳細なブログ投稿である。ブログ「FOIAリクエストがCFTC候補者と潜在的な利益相反について教えてくれること」は、情報公開法（FOIA）リクエストを通じて取得したメールのキャッシュを提示している。
メールでは、クインテンツ氏の次期首席補佐官に指名されたケビン・ウェブ氏が6月にCFTCスタッフに連絡を取ったことを綴っている。
FOIAメールで競合他社に関するCFTCの機密データへの早期アクセス要求が明らかに
ウェブ氏は、流通中のセリアティム、機密の内部投票プロセス、行政休暇中の従業員、未処理の申請リストなどの機密トピックに関するブリーフィングを求めたと報じられている。具体的には同氏が言及した未処理の申請の一部は、Kalshiの競合であるPolymarketが最近取得したQCXプラットフォームやPredictItの親会社であるアリストテレスに関するものである。
競争の観点から見ると、昨今ののKalshiに対する規制の締め付けはPolymarketにも影響を及ぼし、Polymarketは日次アクティブアドレスが40%減少した。
これに基づき、クインテンツ氏が現職のKalshi取締役であり、KalshiがCFTCに規制されている指定契約市場（DCM）であることを考えると、疑問が生じる。FOIA文書は、これらのコミュニケーションがKalshiの競争領域と直接交差しているため、倫理的な境界を越えた可能性があることを指摘している
クインテンツがKalshiの競合となるDCMに関する情報を求め、受け取った場合、それは利益相反の可能性がある
一方で、こうしたやり取りは連邦機関における移行期間中の一般的な手続きである可能性も考えられる。
クインテンツ氏は倫理声明および上院農業委員会での証言を通じて、Kalshiに関連するいかなる問題にも関与しないことを誓約した。これは、同氏が自身の保有利益を売却するか、利益相反の免除を取得するまでの措置である。また、同氏は利益相反を避けるため、オフィス内で情報の遮断措置（スクリーン）を実施することも約束している。しかし、現状では、指名承認前の移行段階においてこれらの安全策が適切に遵守されていたかどうかに関心が集まっている。
ホワイトハウスは月曜日に予定されていた指名投票の延期理由を明らかにしていないが、ブルームバーグはクインテンツ氏が依然としてトランプ大統領の指名候補であると報じている。
一方、The Closing Lineの報告内容は、暗号資産業界のロビイストや政策関係者の間で、同氏の指名承認プロセスに影響を与える可能性があるとの見方が続いている。
上院が次の対応を検討する中、今回の出来事は予測市場とその運営企業が規制および政治の舞台において注目を集めている現状を浮き彫りにしている。
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