トランプファミリー関連のDeFiプロトコル「ワールドリバティファイナンシャル(WLFI)」で、同プロジェクトの最新インフラ提携先であるSpacecoinが、1月23日にSPACEトークンをローンチする。
このローンチは、分散型衛星インターネットネットワークの構築を掲げるプロジェクトにとって、初のパブリックマーケット参入となる。ブロックチェーン決済と低軌道(LEO)衛星を組み合わせることを目指す。SPACEトークンはバイナンス・アルファで最初に上場する見通し。
Spacecoinとは何か
Spacecoinは分散型物理インフラネットワーク(DePIN)であり、衛星インターネット接続に特化している。
光ファイバーケーブルや携帯基地局、集中的な衛星運用者に依存せず、小型のLEO衛星を使い、データを経路制御し、送受信記録をオンチェーンで管理する。
目標は、特に接続環境が不十分または制限された地域向けに、承認不要で検閲耐性のあるインターネットアクセスを提供すること。
ネットワークはクレジットコインのブロックチェーン上で運用され、衛星活動やデータ検証イベントを記録する。これにより、ユーザーは衛星の稼働状況やデータ伝送の有無を独自に検証できる。
要するに、Spacecoinはスターリンクのような中央集権型プロバイダーの代替を自称している。大胆な主張である。
すでに軌道上の衛星
多くのDePINプロジェクトが理論段階にあるなか、Spacecoinはすでにハードウェアを打ち上げている。
Sponsored Sponsored2024年12月、同プロジェクトは初の概念実証衛星「CTC-0」を軌道に送り込んだ。この衛星は暗号化されたブロックチェーン取引を宇宙経由で転送し、地上インフラなしで暗号データの送信・検証が可能であることを示した。
2025年11月には、CTC-1ミッションとして知られる3基の追加衛星でコンステレーションを拡大した。これらの衛星は、地球を周回しながら継続的なカバレッジや衛星間通信、ユーザー認証をテストする設計。
ただし、現時点ではネットワークはパイロット運用中であり、商用の大規模展開はまだ開始されていない。Crypto Twitterでは一部で精査の目も向けられている。
WLFIパートナーシップの概要
Spacecoinの認知度が上昇したのは、World Liberty Financialとの戦略的パートナーシップ発表がきっかけ。WLFIはUSD1ステーブルコインを発行するDeFiプロトコル。
具体的には、両者の関係はトークンスワップによって構築され、インセンティブが整合されている。WLFIのUSD1はSpacecoinネットワーク上での決済通貨および金融サービス通貨として使用される。
Sponsored実務面では、Spacecoinの衛星経由でオンラインに接続したユーザーは、従来の銀行インフラがない地域でもステーブルコインによる決済や送金、DeFiツールにアクセス可能となる。
また、WLFIは今回の提携を短期的なトークン売買ではなく、インフラ水準での賭けと位置づけている。一方で、協業によりSpacecoinは政治的な注目を集めやすいDeFiエコシステムの一部となり、さらなる関心や精査を呼ぶ可能性がある。
SPACEトークンの役割
SPACEトークンはSpacecoinネットワークのネイティブアセットである。
プロジェクトの資料によれば、SPACEは以下の用途で使用される予定:
- データ伝送やネットワークサービスの支払い
- 衛星運用者やインフラ貢献者へのインセンティブ供与
- ネットワークガバナンスへの参加
- ステーキングによるネットワーク保護
トークンの総供給量は210億SPACEとされ、ローンチ時には一部のみが流通開始予定。エアドロップ割当と初期取引所での配布が、当初の流通量の大半を占める見込み。
この供給構造全体から、今後大規模なトークンロック解除が想定されており、価格動向への圧力要因となる可能性。
ビジネスモデルは野心的だが未検証
Spacecoinは、アフリカ、南アジア、中南米の新興市場をターゲットに、月額1ドル〜2ドルで基礎的なインターネット接続を提供することを目指しているという。
この価格帯は現在の衛星インターネットサービスを大きく下回る。スターリンクの場合、月額50ドルから120ドル程度となる。
プロジェクト側は、衛星の所有権や支払いの分散化によりコスト削減が可能だと主張。
しかし、このモデルが持続的に拡大できるかは不透明。衛星の打ち上げや維持、規制当局の承認には、ハードウェアが小型でも多額の資本が必要。
現時点でSPACEのローンチは、分散型衛星インフラに対する市場の信認を試すテストであり、モデルの有効性を証明するものではない。