XRPに対するネガティブなセンチメントが6か月ぶりの高水準に達した。オンチェーン分析企業Santimentは、これは逆に価格反発の兆候である可能性があると指摘している。
同社のデータによると、小口投資家は4月の「米国関税戦争」以来、最も高いレベルの恐怖・不安・疑念(FUD)を抱いているという。歴史的に、XRPは市場センチメントが最も悲観的なタイミングで上昇する傾向がある。
FUD急増は逆張りサイン?XRPへの悲観がピークに
Santimentのセンチメント指標は、SNSなどの投稿データをAIで分析し、各テキストにポジティブまたはネガティブのスコアを付与する仕組みだ。スコアが0.7以上でネガティブと判定される投稿を集計し、全体のセンチメントバランスを算出している。
Sponsoredこの3日間のうち2日間で、ネガティブな言及がポジティブな言及を上回った。Santimentはこれを「群衆の恐怖」と表現し、過去半年で最も悲観的なトーンだと分析している。
過去のデータでは、極端なネガティブセンチメントが投資家の投げ売りを引き起こした後、価格の底打ちと上昇を招くことが多い。4月の関税戦争時にも同様のFUDが広がり、その後XRPは短期間で反発した。
XRPのポジティブ/ネガティブ比率は10月4日に0.74まで低下し、心理的な節目を下回った。わずかな回復後も月曜には0.86にとどまり、依然として悲観が優勢だ。Santimentはこれを「逆張りの好機」と見ており、「市場は常に小口トレーダーの感情と逆方向に動く傾向がある」と強調している。
一方、ポジティブセンチメントが過熱したタイミングは売りのサインとなる。たとえば9月17日にはポジティブ言及がネガティブの3.2倍に達したが、その後8日間でXRP価格は約14.1%下落した。
センチメントの低迷は、SNS上のトーンだけでなく、時価総額ランキングにも現れている。XRPはBNBに抜かれ、現在4位に後退した。
「XRPの順位低下は弱さではなく、BNBの勢いの強さによるものだ。悲観する必要はない」とある投資家はコメントした。
火曜日の取引では、BNBが5%以上上昇し、時価総額は1,809億ドルに拡大。一方、XRPは0.3%下落し、時価総額は1,788億ドルとなった。
とはいえ、極端なFUDの高まりは歴史的に反転サインとなることが多い。投資家心理が過度に冷え込んだ局面こそ、XRPが次の上昇のきっかけを掴むタイミングになる可能性がある。