XRP価格は、直近の混乱を経て持ち直しの兆しを示しており、トークンが近く3ドルに到達するとの期待が投資家の間で高まっている。
もっとも、この上昇モメンタムは、機関投資家からの資金流入が十分な下支えとならない限り、売り圧力の強まりで試される可能性がある。
XRP機関投資家が強気の兆候
XRPに対する機関投資家の関心は大きく増加しており、同資産の長期的な潜在力への信認がうかがえる。月初の1週間だけで流入額は1,470万ドルに達し、ソラナの1,610万ドルに次ぎアルトコインでは2番目の規模となった。大口投資家からの持続的な需要を示すものだ。
Sponsoredこうした機関フローは、XRPが引き続き信頼に足るデジタル資産とみなされていることの裏付けでもある。プロの運用主体による配分拡大は、個人投資家の売り圧力に対するクッションとして機能し得る。流れが続けば、機関投資家はXRPの価格基調を安定させ、3ドル到達を後押しする可能性がある。
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機関投資家の前向きな見方が広がる一方で、XRPでは同時に取引所残高の増加も進んでいる。直近1週間で2億3,500万XRP超(6億9,300万ドル相当)が取引所へ移され、売り手の動きが活発化していることを示す。個人・短期投資家の慎重姿勢の表れでもある。
売りは、市場全体の弱気基調や直近の上昇後の利益確定に後押しされているとみられる。短期利益の確保には資する一方、価格モメンタムの重荷となる可能性がある。
XRP価格がサポートを見つけた
執筆時点でXRPは2.95ドルで推移し、直近サポートである2.94ドルを上回っている。価格の動きは、成長を支える機関投資家と、圧力をかける売り手がせめぎ合う状況を映しており、両者の力関係が短期見通しを左右する。
売りが続けば、XRPは2.94ドル上での持ち合いに移るか、2.85ドルのサポート試しに向かう可能性がある。このシナリオでは、心理的節目の3ドル到達は先送りとなり、センチメントの改善まではレンジ内の推移が続き得る。
一方、投資家が売却ではなくHODLを選択すれば、XRPは一段高となる余地がある。2.95ドルを支持に転じられれば、3.07ドルへの上昇が視野に入る。この抵抗線を明確に突破できれば強気シナリオが優勢となり、弱気見通しは後退。XRPにとって重要な一里塚となり得る。