カイカフィナンシャルホールディングスが運営する審査制NFT販売所「Zaif INO」は10日、アフリカの若手漫画家を日本市場に送り出すプロジェクトの第3弾として、ジンバブエ出身の18歳の漫画家Tash氏の作品『Nightslasher』の出版支援募集を開始した。NFT販売とクラウドファンディングの2つの手法を組み合わせ、国境を越えた新たな出版モデルの構築を目指す。実業之日本社グループとの協業により、電子書籍から紙書籍への段階的な出版を計画している。
NFTと印税還元を組み合わせた支援スキーム
同プロジェクトでは、Zaif INO特設サイトとクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」の2つのプラットフォームで支援者を募集する。Zaif INOでは、ブロックチェーン技術を活用したNFT形式でデジタルイラストを販売し、NFT保有者には出版実現時に漫画の販売額に応じた印税還元を行う。これにより、支援者は単なる寄付ではなく、将来的なリターンを見込める投資として参加できる仕組みとなっている。
Sponsored一方、CAMPFIREでは書籍の先行購読権や漫画のエンドクレジットへの名前掲載、描き下ろしイラストなど、従来型のクラウドファンディングに親しみやすいリターンを用意した。まず電子書籍の出版を第一目標とし、達成状況に応じて後発的に紙書籍出版の支援募集を開始する「ステップアップ方式」を採用している。支援募集期間はCAMPFIREが4月9日まで、Zaif INOが5月10日までとなっている。
暗闇から希望を描くバトルファンタジー
Tash氏の作品『Nightslasher』は、ネオンが輝く巨大都市を舞台に、両親を亡くし過酷な環境で育った少年が自身に秘められた力と向き合いながら成長する姿を描くバトルファンタジーである。同氏は「Artslayer」の名でも活動し、クールで緻密、ダークさの中にインスピレーションを感じさせる表現を得意とする。人生の困難に直面しても立ち上がる姿を通じて、「強さは自分の中にある」という希望のメッセージを届けることを目指している。
同プロジェクトは、カイカフィナンシャルホールディングスが実業之日本社ライツ・事業開発部および実業之日本デジタルと協業して進める「NFT漫画プロジェクト in アフリカ」の一環。既に1月28日からジンバブエ出身のBill Masuku氏、2月4日からウガンダ出身のwimpy nine氏の支援募集が開始されており、Tash氏は3人目の作家となる。
アニメ配信サービスCrunchyrollの統計によれば、この10年間にアフリカで最も視聴されたアニメは『ブラッククローバー』『ナルト』『僕のヒーローアカデミア』などであり、日本のアニメ視聴はすでにアフリカの現代文化の一部となっている。成功すれば、約200のオンラインストアでの電子書籍販売、さらには全国書店での単行本販売が実現する見込みだ。同氏は将来的にアニメ化も視野に入れており、次世代クリエイター支援と国際的な文化交流の新たなモデルケースとして注目される。