Zcash Open Development Lab(ZODL)は、2026年初頭に設立された独立系開発組織である。同組織は資金調達で2500万ドルを集めた。これはZcashに特化したチームへの民間ベンチャー投資として過去最大規模となる。
この調達には著名な暗号資産関係者が複数参加した。ZECは10.9%の大幅な上昇を見せ、過去24時間で主要な暗号資産の値上がり銘柄のひとつとなった。
ZODL、Zcash史上最大の資金調達で2500万ドル確保
発表によると、今回の資金調達ラウンドにはParadigm、a16z crypto、ウィンクルボス・キャピタル、コインベース・ベンチャーズといった大手も出資した。
参加者リストにはサイファーパンク・テクノロジーズ、マエルストロム、チャプター・ワン、さらにバラジ・スリニヴァサン氏、デビッド・フリードバーグ氏、ハシーブ・クレシ氏、メルト氏、ジェームズ・ニコラス氏など、著名な暗号資産・テクノロジー分野のエンジェル投資家も名を連ねる。
「このマイルストーンは、シールド化されたZECがデジタルプライベートマネーとして世界で普及しつつあることへの投資家の強い信頼を示すものだ」とチームは投稿した。
ZODLは、この資金を活用し、エンジニアチームの拡充や新たな人材の採用など成長計画を進めるとしている。同チームによれば、今回の資金調達は、
「暗号資産業界でも特に高く評価されている投資家たちが、プライバシーという理念そのものだけでなく、ZcashエコシステムとZODLチームの継続的な成長にも強い確信を持っていることを示す」
ZODLの起源は、Zcashエコシステム内でのガバナンス分裂にさかのぼる。Zcashの主要開発組織だったエレクトリック・コイン・カンパニー(ECC)の全チームは、2026年1月に非営利団体Bootstrapから離脱した。
その後、元CEOのジョシュ・スワイハート氏がZODLを独立組織として正式に立ち上げたのは2月である。同チームはZashiウォレットをZodlへリブランドした。
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このウォレットは2024年以降、シールド化ZECの供給量を400%増加させた。さらに2025年10月以降、スワップ取引で累計6億ドル超を処理した。
「Zcashプロトコル開発はZODLのコア業務として継続される。ECC時代にZcashの中核システムの設計・開発・運営に携わったエンジニアがZODLに加わり、長年エコシステムが信頼してきた責任感と誠実さをもって継続する。プロトコル進化においては使いやすさを重視し、技術革新が実需を支え、Zcashのプロダクト・マーケット・フィットを実現することに注力している」と投稿は付記した。
ZEC、マーケットの信頼回復で急騰
この資金調達発表は、プライバシーコインの価格にも好影響を与えた。BeInCryptoマーケットのデータによれば、ZECは過去24時間で10.9%急騰し、市場全体の回復局面でビットコイン(BTC)の上昇率を上回った。
このアルトコインは、CoinGeckoで日間上昇率2位にも躍進した。ただし、ZECは今年に入ってから57%超の下落を経験しており、今回の上昇幅はそれと比べれば控えめである。
2025年末にはプライバシーコインが急速に人気を集め、ZECが主導して大規模なラリーとなり投資家の注目を浴びた。しかし2026年初頭には市場全体の下落圧力がプライバシーメタへも波及し、ZECも値を下げた。
この資金調達が開発者の勢い維持や、長期的な価格の下支えへつながるかは依然不透明である。現時点では2500万ドルのラウンドを通じて、機関・戦略的資本がZcashのプライバシー重視の姿勢に価値を見出していることが示された。全体市場も立て直しを模索する局面である。