複数のアルトコインが、2026年のクリスマス週にかけて清算リスクの高まりに直面。清算ヒートマップは明確な不均衡を示し、オープン・インタレストも急増している。
どのアルトコインがリスクにさらされているのか。また、ロングやショートの保有時に投資家が注視すべき要因は何か。以下で詳しく解説する。
Sponsored1. イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)の7日間清算ヒートマップは、ロング清算がショート清算を大きく上回る可能性を示している。
ETHがクリスマス週に2660ドル台まで下落した場合、ロング清算の総額は40億ドルを超える可能性がある。一方、ETHが3370ドルまで上昇すれば、ショート清算の総額は16億5000万ドルに達する見込み。
ロングポジションのリスクを抑えるため、トレーダーが注視すべき要素:
- アーサー・ヘイズ氏が最近508.6ETH(約150万ドル)をギャラクシー・デジタルに送金した。この動きは、同氏がイーサリアムへのエクスポージャー削減へ舵を切ったとの観測を呼んでいる。
- イーサリアム・コインベース・プレミアム指数が12月第3週にマイナスへ転じた。コインベースからの売り圧力が強まれば、今後数日間でETH価格がさらに下落する可能性がある。
- ETH ETF流出額は先週6億4390万ドルに達した。この傾向は、市場全体における売り圧力の強まりを示している。
これらの要因が強まれば、急激な下落シナリオを引き起こす懸念がある。この場合、ロング保持者の大規模な清算につながる可能性。
Sponsored Sponsored2. ミッドナイト(NIGHT)
ミッドナイト(NIGHT)は、最近大きな注目を集めている。オープン・インタレストは2週間で1500万ドルから9000万ドル超へ急増した。
清算データによれば、トレーダーはおおむねNIGHTの価格上昇を期待している。そのため、強気シナリオに賭けるトレーダーは、資金やレバレッジ拡大の影響で大きな損失を被るリスクがある。
Cardanoステークプール運営のCardanians社は、NIGHTの日次取引高が68億ドルに到達したと報告。これは、SOL・XRP・BNBの合計取引高を上回る。出来高急増にもかかわらず、NIGHTは7日連続の上昇を経て初めて日足で陰線を記録。売り圧力の強まりを示唆する。
加えて、DexHunterのデータを引用した投資家Plutus氏によれば、市場でNIGHTを購入した現在のホルダー全員が含み益の状況。これらのホルダーがいつでも利益確定に動く可能性がある。
Sponsoredこうしたシグナルは、今週NIGHTの利益確定売り圧力が強まる警告である。
清算ヒートマップは、NIGHTが0.077ドルまで下落した場合、ロング清算の累計が1500万ドルに達する可能性を示唆している。
3. オーディエラ(BEAT)
最近のBeInCryptoのレポートでは、BEATが11月の上場以来、5000%超の急騰を記録し、過去最高値4.99ドルに達したことが明らかになった。
しかし、さらなる上昇への期待感が根強く残る状況。清算データにもこのセンチメントが現れており、ロング清算の潜在リスクがショート清算を大きく上回る構図。
Sponsored Sponsored一部トレーダーは価格操作の懸念を示しており、Bitlight(LIGHT)が75%暴落した事例との類似点も指摘されている。主な観測ポイントは以下の通り:
- BEATは1時間で30%下落し、その後わずか1分で50%反発した。急激な価格変動は、大口クジラによる操作が原因の可能性。
- Audieraの公式ウェブサイトは依然としてアクセス不可。プロジェクト公式Xアカウントも、BEATのトップゲイナー発表以降更新がない。
市場データプラットフォームのCoinAnkは、清算リスクについて警告を発している。
「資金調達率がマイナスの環境下では、ショートポジションの保有コストは依然低いものの、BEATにおける極端なボラティリティにより、ロング・ショート両ポジションの連鎖清算が容易に発生しうる」とCoinAnkは述べている。
BEATが3ドルを下回れば、ロングの清算総額は1000万ドル規模に達する可能性。