アーサー・ヘイズ氏は、Flop Labsが数週間以内にFLOPテストネットをリリースすると発表した。90日間の試用期間はプロジェクトのジェネシスエアドロップへの唯一の道であり、マイナー、バリデータ、AIエージェントは、それぞれ自らの取り分を獲得する必要がある。
一方で、Flop Labsのテストネット専用ページには開始日が記載されていない。開始時期は条件の達成度に基づき定められており、チームが基準を満たせない場合は延期も想定されている。
テストネットで何が行われるのか
BitMEX共同創業者のヘイズ氏は、8月にFlop Labsの指揮を執るため引退から復帰し、TOKEN2049シンガポール終了後に近況を投稿した。
同スタートアップは、AIエージェントが計算能力を借りるブロックチェーンを構築している。エージェントは要求に応じたモデル回答やデータ保管を利用する際、FLOPで支払う仕組みだ。
マイナーとなるのはGPU所有者である。個人やデータセンターが保有するグラフィックス処理装置(GPU)が対象であり、これらはChatGPTのようなAIモデルの実行にも用いられる。
ビットコインのマイナーはネットワークの安全性維持のため無作為の数字を探して電力を消費し、その作業は他用途に転用できない。一方で、Flopのproof-of-useful-inferenceモデルでは、実際のAIタスクに貢献したマイナーが報酬を得る。
これにより、マイナーはブロック報酬と、そのほとんどの推論手数料も受け取る。バリデータは実際に作業が行われたことを確認する役割である。ヘイズ氏はこの発想を初めて創世記にちなむFLOPの説明で示した。
テストネットでは、価値のないテストトークンでこの市場構想を検証する。マイナーは検証済みの演算量だけ評価を得るため、遊休状態のハードウェアには報酬がない。
バリデータはテストネットでのランキングに基づき、メインネットの1000席を競い合う。エージェントは保有だけでは評価されず、実際にファウセットトークンを推論に消費する必要がある。
なぜヘイズ氏はFLOPがビットコインを上回ると考えるのか
FLOPはビットコインの設計思想を多く取り入れている。ブロック生成は毎秒程度の頻度で、1ブロックごとに96 FLOPがマイナーに支払われる。
この報酬は730日ごとに半減し、ビットコインの半減期サイクルの2倍のペースとなる。9月時点のドラフトでは10年後の総供給量を181億トークン近くに制限し、その24.3%がエアドロップ用に確保される。
本プロジェクトは従来型の資金調達も行わない。プレセールもベンチャーキャピタル割当もなく、ヘイズ氏が自らチームへ資金提供したと述べている。
さらにヘイズ氏は、リードの法則――ユーザー同士がグループを形成することでネットワーク価値が飛躍的に伸びる理論――を引き合いに、将来的にFlopはビットコインを超える可能性もあると主張する。
ただし、その見解を裏付ける公表済みのモデルはまだ存在しない。イエローペーパーもバージョン0.5.0のドラフト段階であり、多くの数値が仮設定にとどまるとチームは注意喚起している。
FLOPのテストネットもまた競争の激しい分野に投入される。既にRenderやOcean Networkはアイドル状態のGPUをAI用途に貸し出すサービスを展開中である。
ヘイズ氏は、AIデータセンターのブームが過剰投資となり、やがて救済措置に至ると予測する。一方、FLOPテストネットは自身のAI事業が実際に演算需要を獲得できるかを示す試金石となる。









