最近数週間で注目を集めた分散型取引所(DEX)のAsterが、10月の始まりに向けて厳しい監視と困難な状況に直面している。
これは、Asterがチームブーストダッシュボードのデータ不一致を認め、取引量の水増しを指摘されたことに続く動きである。
アスター価格、データ不一致懸念で15%下落
Sponsoredこの論争は、ASTERトークンの急激な売りとともに拡大し、過去24時間で約16%下落。執筆時点でASTERは1.57ドルで取引されている。
この下落で一部のトレーダーは清算されたが、他方で重要な抵抗トレンドラインの突破に期待する向きもある。
発端は、Aster DEXがエポック3期間中、ステージ2ユーザーの個人ダッシュボードに不一致があったと認めたことにある。
「これらの問題は、メカニズムの提示・説明方法に関連していた可能性があり、混乱を引き起こしたかもしれない」
問題となっているのは、DEXのイニシアチブ「Aster Genesis」プログラム。ASTER供給の4%をエアドロップで配布し、取引や紹介でユーザーに報酬が与えられる設計だ。
Sponsored Sponsoredステージ2は2025年初頭に開始され、残り2つのエポックで最終段階へ。終了は2025年10月5日 23:59 UTC。エポック3は現在の週次サイクル(月曜00:00 UTC 〜 日曜23:59 UTC)で、Rhポイント最大化の観点からも今回の不一致はタイムリーな論点となった。
チームブースト機能により、紹介チームの累積取引量に応じてRhポイントは最大1.5倍に増加。今回の不一致は表示エラーまたは計算の欠陥を示唆し、報酬の見え方に影響を与えた可能性がある。ステージ2終盤で、かつASTERが直近で6000%急騰していたことを踏まえると、正確なデータはポイントファーミングとレバレッジ取引の双方にとって極めて重要だ。
Asterは修正が進行中で「調整はまもなく完了」と告知したが、透明性の強化を求める声はやまず、不満を表明するユーザーも少なくない。
コミュニティからはより深刻な疑義も出ており、報告された取引活動の妥当性に疑問を呈する声が上がる。あるユーザーは、プロジェクトがエポック3(9/22〜28)に5600億ドルの取引量を主張したと指摘。
Sponsored「この数字はDuneやDefiLamaと一致しない。ASTERがRHを自由に操作することに慣れている点を踏まえ、私の数字も含め鵜呑みにしないでほしい」
コミュニティのFUD中のアスター価格見通し
指摘は、ユーザー参加の主要ドライバーである進行中のエアドロップの根幹に関わる。もし数字が水増しであれば、報酬配分の公正性に対する信頼は傷つきうる。直近の急落で損失を報告するユーザーにとって、この懸念は切実だ。一方で、バイナンスのチャンポン・ジャオは今回の下落を「弱い手の振るい落とし」と見る。
急落にもかかわらず、AsterチームやDEXのレオナルドCEO(仮名と見られる)は、取引量の操作/ウォッシュトレード疑惑に正面からは回答していない。
Sponsored Sponsored一方で、ASTER/USDTはテクニカル的に反転上昇の可能性を残す。
1時間足では、Aster価格は9月24日以来、下降ウェッジ内でのレンジ推移。これは一般に上昇反転のシグナルとされ、1.8078ドル上抜けで約24%の上昇余地を示唆する。
ボリュームプロファイル(青い水平バー)は、ブレイク時に強気参加者が厚く反応する余地を示し、ターゲットは2.2657ドル。一方、下りのボリュームプロファイル(黄色の水平バー)からは、1.9814ドルが重要抵抗で、多くの弱気派が待ち構えていることも読み取れる。
懸念としては、RSIが50を下回る水準で推移している点。高値更新が勢いの復調を示唆する一方、50未満は依然弱気優勢を意味する。
結果として、1.6972ドルの抵抗線維持(=上抜け失敗)となれば、レジスタンスでの再拒否が想定され、レンジ継続から1.4000ドル近辺での安値更新シナリオも視野に入る。