バイナンスのチャンポン・ジャオCEOは、3月10日、同取引所は、破綻した米銀行であるシリコンバレー銀行(SVB)に対するエクスポージャー(特定のリスクにさらされる資産の割合)を持っていないと述べた。
ジャオ氏の上記開示は(関係者の間で)必要とされていた。というのもすでにサークル(Circle)や破綻レンダーのブロックファイ(BlockFi)のケースにみられるように、暗号資産関連銀行がバイナンスにエクスポージャーがあったというレポートが出回っていたからだ。ジャオ氏によると、バイナンスはSVBへのエクスポージャーはなく、ユーザーの資金は安全とのことである。
バイナンスはUSDC-BUSDの自動交換を停止
一方、バイナンスは、現在の市場環境を理由に、USDコイン(USDC)の同社のBinance USD(BUSD)への自動交換を停止した。バイナンスは、交換負荷を増大させた高いインフローを目の当たりにした述べた。「これ(停止)は、(取引)状況を監視している間に取るべき、通常のリスク管理上のステップです」と付け加えている。
これにより、バイナンスは、SVBとの問題に続き、増加しているUSDC交換サポート停止の取引所リストに新たに加わることになる。なお同リストには、コインベースとクリプト・ドットコムも含まれている。
暗号資産コミュニティの中には、USDCがおかれた現在の状況を、BUSDの以前の規制問題でUSDCが果たしたとされる役割のカルマ(因果応報)と表現する人もいるが、バイナンスのジャオ氏は「(サークル社は)BUSDを傷つけるようなことは何もしていない。あるプレイヤーを傷つけるものは、自分自身を傷つけることになるからだ」と信じていると述べた。
ジャオ氏は銀行買収を検討している?
ジャオ氏は、親暗号資産銀行に関する最近の問題を受け、銀行買収を検討する可能性を示唆した。同氏は、バイナンスが銀行の購入を検討しているとした2022年のニュース記事をツイートした。ただし、彼は、バイナンスが銀行を購入するのに適した時期が、今かどうかは「わからない」とした。
バイナンスは、従来型企業への投資を何度か行ってきた。2022年には、メディア企業であるフォーブスに2億ドルの戦略的投資を行った。また、イーロン・マスク氏のTwitter買収も支援した。
ただし、従来の金融分野への進出を検討している暗号資産取引所はバイナンスだけではない。ビーインクリプト(BeInCrypto)は以前、クラーケンが銀行を開設する意向を報じた。(他方で)FTX破綻後、暗号資産に好意的な銀行が(規制当局の)調査を受けている。直近のSVBとシルバーゲートの破綻により、こうした金融機関に対する監視はさらに高まっている。
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