バイナンスが、ファントークンプログラムをアップグレード。トークンホルダーは、ポイントをお気に入りのアスリートとの交流や ディナーに交換できるようになる。
さらに、新しいファンクラブプログラムでは、キットのデザイン、チームのウォームアップ音楽、試合前のモチベーションメッセージなどのチームの決定事項に、ホルダーが投票できる。
ファントークンがスポーツ界に進出!
トークンホルダーは、イタリアのサッカークラブ「SSラツィオ」やポルトガルのサッカーチーム「FCポルト」、「BWTアルピーヌF1」などのスポーツチームと交流する方法を投票で決定することができる。また、コインテレグラフによると、お気に入りのスポーツスターとのディナーを獲得するためにポイント交換もできるという。
昨年は、FCポルトのファンが選手との交流の場を選定し、BWTアルピーヌのファンはバイラルサッカーチャレンジ(サッカーゴールの的当てゲーム)の撮影をチームに依頼している。また、バイナンスは、イタリアサッカー界の強豪、SSラツィオの2021年シーズンのシャツスポンサーも務めている。
さらにバイナンスは、カメルーンで開催される 「TotalEnergiesアフリカネイションズカップ」のオフィシャルスポンサーとなり、サッカー界における存在感を高めている。また、アフリカサッカー連盟(CAF)は、CAFのソーシャルメディアチャンネルで大会のアシスト・オブ・ザ・デイ、バイナンス・アシスト・オブ・ザ・ウィーク、バイナンス・アシスト・オブ・ザ・トーナメントのメディアセグメントを促進するためにバイナンスに協力を仰いでいる。
加えて、バイナンスはポルトガルのサッカー選手、クリスティアーノ・ロナウド氏と提携し、昨年末に同選手が前所属クラブのマンチェスター・ユナイテッドを退団したさなかに、BNBチェーンで同選手の専用NFTコレクションを作成・販売している。さらに、NFTコレクションのスーパーレアおよびスーパースーパーレアの(マーケットプレイス)は、昨年11月上旬にBNBチェーンの7日間のトランザクション量でトップに躍り出た。
バイナンスは2021年10月の強気相場のピーク時には、イタリアのサッカーチーム「ナポリ」に3,200万ドルを支払い、同チームのシャツスポンサーも務めている。
新たな広告規制でマーケティングに大打撃か
バイナンスは、スポーツファンの間でブランド認知度を高める目的でWeb 3技術の使用を掲げる暗号資産企業グループに属している。
クリプト・ドットコムやコインベース・グローバルなどの複数企業は、昨年、F1やNBAと有利な契約を締結している。FTXも、昨年11月の崩壊前に、NBAチームのLAレイカーズのホームコートをFTXアリーナに改名する内容を盛り込んだ複数年契約を締結していた。
しかし一方で、特に米国で暗号資産企業に対する監視が強化されていることに加え、特定国における暗号資産広告に対する最近の取り締まりにより、今年のファントークン・グレービートレイン(利益が上がるイベント)の動きは鈍くなるかもしれない。
今年1月、南アフリカの広告規制委員会は、ソーシャルメディアのインフルエンサーによる暗号資産のプロモーションを抑制するための新しいガイドラインを制定した。また、暗号資産広告主が消費者に対して、暗号資産に投資すると元手を失う可能性があることを警告するよう義務づけている。
他方、現在進展中の欧州暗号資産市場アセット法案は、その27の加盟国全体で暗号資産規制に抜本的な変更をもたらすことになるとみられる。同法案は、欧州理事会と欧州議会の投票を経て、EU官報に記載される予定だが、(法案が通れば)暗号資産インフルエンサーが利益相反とみなされるものを開示しない場合、市場操作の疑いで告発されることになる。
昨年、英国の広告基準局は、英国のサッカークラブであるアーセナルFCが、ファンに対してリスクを警告せずにファントークンを提供していたとする裁定を支持した。同クラブは、Chilizブロックチェーンを使用したSociosプラットフォームを通じてファントークンを提供していたとのことである。
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