本日、約4.3億ドル相当のビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のオプション契約が満期を迎える。短期的な価格変動に影響を及ぼす可能性がある。
先週の満期より規模は小さいものの、こうしたイベントはしばしばボラティリティを誘発する。タイミングは、来週の連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測の高まりと重なっている。
Sponsored暗号資産トレーダー、43億ドルのビットコインとイーサリアムのオプション満期に注目
デリビットのデータによれば、本日満期を迎えるビットコインオプションは名目価値が3.42億ドル。総オープンインタレストは29,651契約で、先週の30,447契約から小幅減となった。
内訳はコール12,819契約、プット16,833契約で、プット・コール比率は1.31。下方リスクヘッジ需要の強さを示しており、短期的なビットコインの弱含みに備える慎重姿勢がうかがえる。
一方、イーサリアムのトレーダーはビットコイン比でやや弱気寄りだ。ETHではコール93,518契約に対しプット96,182契約で、プット・コール比率は1.03となっている。
合計189,700契約の名目価値は8.582億ドル。先週の299,744契約からは大幅な減少である。
ビットコインとイーサリアムはいずれも最大ペイン水準を上回って推移している。BeInCrypto Marketsのデータでは、ビットコインは最大ペイン価格11万3,000ドルに対し11万5,617ドル。イーサリアムも最大ペイン4,400ドルに対し、4,553ドルで取引されていた。
最大ペインは、最も多くのオプションが無価値で満期を迎え、プレーヤーの損失が最大化される価格帯を示す。満期接近時に価格がこの水準へ収れんすることがあり、いわゆるマックスペイン理論として注目される。
それでも市場の焦点は、今後のFRBの金利判断へ移っている。利下げ観測が追認されれば、リスク資産の上昇につながるとの見方が楽観を支えている。
Greeks.liveのアナリストは、インプライド・ボラティリティ(IV)が落ち着いた水準で、やや低下基調にある点を指摘した。
オプション市場は、25ベーシスポイントの利下げをすでに織り込んでいるとのコンセンサスのもと、比較的低い将来ボラティリティを価格に反映している。 投稿
同社はブロック取引の急増にも言及。過去2週間で日次出来高の半分超を占める場面があり、取引分布の分析では、今月限に集中する取引が多く、売買はほぼ拮抗しているという。
これは今月後半の相場観に大きな分岐があることを示す一方、ボラティリティ期待は総じて抑制されている。
最後に、同アナリストは第4四半期に向けた市場センチメントが概ね良好であるとの見解を示した。