ビットコインは足元で小幅に下落し、重要な支持線の直上で推移している。ただ、市場ではこの調整が新規資金流入のきっかけとなり、上値余地を広げる可能性があるとの見方が出ている。短期保有者の参入が相場の上昇を後押しするとの分析だ。
短期保有者コストモデルが示す水準
短期保有者(STH)のコストベースモデルは、投資家行動を測る指標として利用される。新規ウォレットの平均取得価格に基づき、統計的な偏差を加えることで過熱ゾーンを可視化する仕組みだ。過去の局面では、こうした水準で利益確定が進み、上昇相場の転機となってきた。
現在のモデルは127000ドルを最初の上値目標として示している。この水準は歴史的にローカルトップに先行し、早期の利益確定が進みやすい。さらに144000ドル付近の+2σバンドは、市場熱狂が極点に達し、大幅な調整を招く可能性のある水準とされる。足元のセンチメントはそこまでには達しておらず、なお上昇の余地が残っている。

短期保有者の純未実現損益(NUPL)も市場の勢いを示す指標のひとつだ。歴史的に0.25が利益飽和点とされ、統合局面や軽度の調整が続くケースが多い。現在の水準は0.07にとどまり、飽和点を大きく下回っている。これは利益拡大の余地が依然として大きいことを示唆しており、コストベースモデルの分析を裏付ける結果となっている。

BTC価格は持ちこたえている
執筆時点で、ビットコインは11万5448ドルで取引されており、11万5000ドルのサポートをしっかりと維持している。モデルは、BTCが12万7000ドルに近づくまでSTHによる売りが限定的であることを示唆しており、これは過去の最高値12万4474ドルを上回り、次の主要な利益確定レベルを示す。
ビットコインがこの目標に到達するためには、より広範な市場のサポートが必要となる。地政学的緊張がセンチメントに影響を与えているが、投資家の信頼が再び高まればモメンタムを助ける可能性がある。11万7261ドルをサポートとして取り戻し、12万ドルに押し上げることで、近い将来の新たな過去最高値の可能性が開ける。

状況が悪化した場合、ビットコインは11万5000ドルのサポートを失うリスクがあり、11万2526ドルまたはそれ以下に下落する可能性がある。このような動きは強気の仮説を無効にし、BTCが外部圧力に対して脆弱であることを強調し、市場がその軌道を再評価する中でトレーダーに慎重さを促す。
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