ビットコイン(BTC)の価格は過去24時間で約2.4%の下落を記録し、現在は11万5000ドル台前半で取引されている。市場全体としては依然として慎重なムードが支配的であるが、いくつかの重要なテクニカル指標は、この調整局面が終わり次第、BTCが15万ドルに向けて大きく上昇する可能性があることを示唆している。ここではそのカギとなる指標について掘り下げて分析する。
資金流入比率が売り圧力の低下を示唆
まず注目すべきは、取引所への資金流入比率(ファンドフロー比率)である。この指標は、取引所へ送金されたBTC量とオンチェーンでの総送金量の比率を示すもので、数値が高いほど売却意欲が強いことを意味する。

過去2週間で、この比率は顕著に変化している:
- 7月初めには0.15に達し、ビットコインの最近のピークである12万ドル近くに一致し、売却の可能性が高まっていた。
- 7月28日までに0.11に低下し、より低い高値を形成した。(7月初め以来初の低い高値で、価格が急騰したポイント)
しかし、その後比率は段階的に低下し、7月28日時点では0.11に下がった。さらに、本稿執筆時点で0.07と一層低下している。これは取引所に送金されるBTCの量が減少し、売却圧力が弱まっていることを示唆している。売却圧力の低下は、市場にBTCの供給が減少し、需要が回復した場合には価格の大幅な上昇を後押しする可能性があることを示している。
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CMFのダイバージェンスが静かな蓄積を示す
次に注目すべきは、チャイキン・マネーフロー(CMF)という指標である。これは価格と取引量を基に資金の流入・流出を測定するもので、プラスの数値が高ければ資金流入が強いことを示す。

3日間チャートでは、強気のダイバージェンスが形成されている:
- 価格は7月中旬以降、低い高値をつけている。
- 同時に、CMFは高い高値をつけている。
この価格とCMFの間に生じた乖離(ダイバージェンス)は、価格が下落している間にも資金が静かにBTCへと流入し、蓄積が進んでいることを示唆している。
3日間チャートの選択は意図的であり、日々のボラティリティや偽のブレイクアウトからのノイズを除去し、大口資金がどこにポジションを取っているかをより明確に示す。
このような乖離は、価格がいったん抵抗線を突破した場合に強い上昇を示すことが多い。現在、CMFは約0.11であり、ここからさらに上昇して高値を更新すれば、BTCの価格上昇を確実に裏付ける強気シグナルとなる。
強気のペナントパターンが鍵 15万ドルのビットコイン価格
BTCの3日足チャートでは、典型的な強気のテクニカルパターンである「ポール&ペナント」が形成されている。
- 「ポール」とは、7月初旬にBTCが25%の急騰を記録した時期のことを指し、
- 「ペナント」はその後の調整期間において価格のレンジが徐々に狭まっていることを指す。

このパターンは、価格がレンジ上限の抵抗線を上抜けすると上昇トレンドが継続する可能性が高いことを示唆する。BTCはすでに何度かこの抵抗線を突破しようと試みたが、高いボラティリティによって上抜けが失敗し、価格は再びペナントの内部に戻されている。
通常、このようなパターンが完全に崩壊するのは、価格がポールの高さの50%付近まで下落した場合である。現在、このラインは約11万4000ドル付近に位置しており、この水準が守られている限り、この強気のパターンは有効であるとみなされる。

BTCの価格が3日足の終値で11万9700ドルを明確に上回った場合、強いブレイクアウトが発生する可能性が高い。この場合、BTC価格は15万ドル程度まで急激に上昇すると予測される。このレベルからの25%のブレイクアウトは、ビットコインを15万ドル程度まで押し上げ、長期的な上昇傾向の期待に合致する。
ビットコインの次の大きな動きは、単一のテクニカルセットアップにかかっている。3日間のCMFでの取引所流出の減少と資本流入の強化に支えられた強気のペナントは、強気派にとって建設的な絵を描いている。しかし、すべては価格の動きにかかっている。
- 11万9700ドル以上: 15万ドルへの潜在的な急騰の扉を開く。
- 11万4000ドル以下: 強気のセットアップが失敗し、下方リスクが増加。
総じて、現在のBTC価格は売り圧力が弱まり、資金流入が静かに進む中、強気のテクニカルパターンが成立しつつある状態である。価格が主要な抵抗線を突破できるか否かが、BTCが次のステージに進むかどうかを左右する重要なポイントとなる。
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