ビットコイン価格(BTC)は今週に入り、目立った動きを見せていない。直近で過去最高値の12万2000ドルに達したにもかかわらず、価格はほぼ横ばいの状態が続いている。過去7日間では3.1%下落し、1カ月間では5.8%の上昇にとどまった。ETF(上場投資信託)からの資金流出が10億ドルを超え、4月以来最長の記録を更新する中、多くのトレーダーはさらなる調整局面を予測していた。一方で、価格がある重要な水準を突破できずにいるものの、複数のテクニカル指標は、その水準を超えた場合にビットコインが大きな動意を見せる可能性を示唆している。
短期売り手は依然として苦戦中だが減速
過去1カ月にわたり、ビットコインが11万5000ドルや他の局所的な高値に達するたびに、短期保有者、すなわち直近数週間以内にBTCを購入した投資家による売却が確認されている。これは、Cryptoquantの指標「Spent Output Age Bands」により明らかになっている。7月22日、7月28日、8月6日にはいずれも上昇の試みが見られたが、保有期間1カ月未満のコインからの売りが高値圏で増加した。

この動きは、短期トレーダーが迅速に利益を確定し、Spent Outputによって局所的な高値を形成している状況を示す。だが、7月25日以降、こうした売りのスパイクは減少傾向にある。これは、短期トレーダーの手元に売却可能なBTCが尽きたか、あるいは市場に対する信認が高まり始めていることを示唆している。こうした傾向が継続すれば、ビットコインが重要な抵抗線を突破する可能性もある。
Spent Output Age Bandsは、コインがどれほどの期間保有されたのちに移動(「消費」)されたかを示す指標で、特に保有期間の短い(0~1日、1~7日、7~30日)コインの移動が活発な場合、売り圧力が高いことを意味する。
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SOPRからの底値シグナルか
Spent Output Profit Ratio(SOPR)は、BTC保有者が利益確定あるいは損失確定のいずれで売却しているかを測定する指標である。一般的に、SOPRは利益確定時に上昇し、損失確定時には低下する傾向があり、後者は市場の底値圏でよく観測される。

このパターンは最近何度も見られている:
- 7月16日: SOPRが1.06に達し、価格は11万8000ドル付近でピークに。
- 7月25日: SOPRが1.016から1.01に低下したが、ビットコイン価格は実際に上昇し、乖離を示した。
- 8月5日: SOPRが再び低下し、価格は11万4000ドルから11万5000ドルに上昇。
これは、利益を得ている売り手が減少し、一部は損失で退出している可能性を示す。これが安定したまたは上昇する価格と同時に起こると、市場の底が形成されていることを示すことが多い。
ビットコイン価格パターン、拒否にもかかわらず依然として上昇傾向
ビットコインは依然として11万5000ドル付近の抵抗帯を突破できずにいるが、トレンド自体は上向きであることを示すシグナルが存在する。その一つが相対力指数(RSI)である。

7月2日から8月2日にかけて、ビットコインは高値を更新しつつ、下落局面では前回よりも浅い調整にとどまっている。これは価格の強さを示す古典的なサインとされる。加えて、同期間中にRSIは低下傾向を示しており、これは「隠れた強気の乖離」と呼ばれ、価格の上昇余地を内包している可能性を示している。
RSIは、直近の価格変動の勢いを測る指標で、トレンドの変化を示唆する。
このため、表面上は価格が膠着しているように見えるが、RSIの動向は依然として買い手側に主導権があることを示しており、次の上方ブレイクアウトが強い動きとなる可能性を秘めている。これは、基調としての上昇トレンドが継続していることの裏付けとも言える。
現在、ビットコインは上昇ペナント型のチャートパターン内で推移しており、11万5000ドルが上値抵抗の重要な節目とされている。この水準は、ビットコインが過去数週間にわたり突破できていないポイントである。しかしながら、価格はこの水準のやや下方で高値を形成しながら統合を続けており、次のブレイクアウトに向けた準備段階とも取れる。

ビットコインが終値ベースで11万7000ドル、さらには11万8000ドルを上回れば、ブレイクアウトが確認されたとみなされる可能性がある。一方で、無効化の水準は11万4000ドル以下、特に11万2000ドルを割り込むと、価格は10万7000ドルまで下落するリスクが浮上する。ただし、現時点では短期的な強さが優勢である兆候も見られる。
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