香港が銀行に2030年量子期限提示 ビットコインの期限は

  • HKMAは銀行の量子対応度を10点満点中2.3点と評価し、2030年を期限に設定した。
  • ビットコインには、独自のポスト量子移行を命じる中央当局が存在しない。
  • BIP-360は2月にマージされたが、BIP-361の草案は依然として争点となっている。
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香港金融管理局(HKMA)は、量子コンピュータへの備えに関する白書を7月27日に公表した。自国の銀行セクターの対応度を10点満点中2.3と評価し、2030年までの完全対応を目標とする。

ビットコイン(BTC)も同様に量子コンピュータによる脅威に直面するが、期限を定める規制当局は存在しない。対応方針はコミュニティの合意に完全に依存しており、現在も意見は分かれている。

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規制当局は強制可能。ビットコインは合意が必要

HKMAの初の「Quantum Preparedness Index(量子対応度指数)」によると、同分野はまだ初期段階にある。調査対象となった銀行のおよそ半数は、ポスト量子暗号(PQC)に関する正式な計画を持たない。また32%は移行自体を始めていない状況である。

それでも、規制当局は対応を加速させる権限を持つ。HKMAは香港科技大学と共同でPQCツールキットを開発し、業界向けワークショップも発表した。目標は2030年までにスコア10の完全対応。

「HKMAは今後も銀行セクターのPQC移行を支援し、実践的なガイダンスおよびトレーニング、業界との連携を通じて2030年までにセクター全体の完全な対応(QPIスコア10)を目指す」 と規制当局はコメントした

一方、ビットコインには対応を義務付ける仕組みが存在しない。BeInCrypto Experts Councilで、オックスフォード大学の量子コンピューティング講師、ステファノ・ゴジオーソ氏は、イーサリアム(ETH)との違いを指摘した。イーサリアムには少なくとも財団によるポスト量子対応のロードマップがある。

「ビットコインにはガバナンス構造そのものが存在しない」と同氏は述べた。

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技術策は存在、だが合意はなし

すでに対策案もある。開発者は2月にBIP-360をビットコインの提案リポジトリに統合した。BIP-360はソフトフォークによる新しいPay-to-Merkle-Root(P2MR)出力タイプの導入を提案する。これはPay-to-Taproot(P2TR)に似ているが、キー経路による支出を廃止する。

「明確にするために、本提案はtapscriptおよびスクリプトツリーをサポートする出力における長期露出攻撃リスクへの対策である。P2SHなど他のビットコイン出力タイプは長期露出攻撃に対し安全だが、タップルートはそうではなく、現状でtapscriptやスクリプトツリーをサポートする唯一有効な出力である」と提案文は記載している。

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ドラフト提案のBIP-361は、カーサ共同創業者のジェイムソン・ロップ氏らが共同執筆した内容で、ビットコインの従来型ECDSAおよびシュノア署名の廃止、移行しないコインのアクセス困難化などを段階的に進める狙いがある。

この案は、初期のpay-to-public-keyアドレスに存在する170万BTCの取り扱いに懸念を投げかける。その大半はサトシ・ナカモトのものとされている。しかし、本質的な障壁はより大きい。今後の対応方針に全員が合意する必要がある点だ。

CryptoQuantのキ・ヨンジュCEOもかねてより、本当のボトルネックはコードではなく合意だと警鐘を鳴らしてきた。同氏は、ネットワークの根幹に触れる変更では、ビットコイン支持者が一致団結することは稀だと指摘する。

こうして、HKMAは銀行に期限を課し進捗を測定するが、ビットコインに対応度の採点や基準を策定できる権限を持つ者はいない。


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