先週の暗号資産流入額は前週比で6倍に急増し、デジタル資産投資商品の資本流入においてブラックロックとイーサリアムが市場を席巻した。これにより、運用資産総額(AuM)は過去最高の2440億ドルに達し、安定的な資金流入が続いていることを示した。
暗号資産流入が6倍に急増、ブラックロックとイーサリアムが主導
CoinSharesの最新レポートによれば、8月16日までの週における暗号資産流入額は37億5000万ドルに達した。前週(8月9日まで)の5億7800万ドルから6.4倍に増加したことになる。
CoinSharesリサーチ責任者のジェームズ・バターフィル氏は、この規模の流入を「記録上4番目に大きい」と指摘し、数週間にわたる低調なセンチメントからの強い反発だと評価した。
特にブラックロックのiSharesが大きな存在感を示した。流入額は32億ドルに達し、先週の暗号資産流入全体の86%以上を占めた。
珍しく、ほぼすべての流入が単一のプロバイダーであるiSharesと特定の商品に集中していた

ブラックロックの存在感は、同社のiSharesが機関投資家にとって暗号資産への間接的アクセスの代表的手段となっていることを反映している。
例えば、ハーバード大学は暗号資産投資のゲートウェイとしてブラックロックのIBIT ETFを選択した。また同ETF購入者の75%が初めての投資家であることも報告されている。
さらに、わずか1か月前にはブラックロックのイーサリアムETF流入がビットコインETFを上回ったこともあり、暗号資産市場における同社の影響力が際立っている。
イーサリアム、先週の暗号資産流入の77%を占める
ブラックロックが主導する一方で、イーサリアムも大きな役割を果たした。先週の流入のうち77%を占めた。
バターフィル氏は「イーサリアムは依然として注目を集めており、先週だけで28億7000万ドルの流入を記録した。年初来でみると運用資産の29%がイーサリアム関連に流入しており、ビットコインの11.6%を大きく上回っている」と述べた。
これに対し、ビットコインの流入は5億5200万ドルにとどまった。

イーサリアムはこれで数週連続して資産別の流入を主導しており、過去には週次で43億9000万ドルという過去最高の流入も記録している。
投資家センチメントもビットコインよりイーサリアムを支持する傾向が続いており、ETH関連の企業財務活用やトークン化資産の急増が追い風となっている。
トークン化資産は2700億ドルに達し、機関投資家によるイーサリアム標準の採用が進んでいる。
こうした背景から、アナリストはイーサリアム価格が5000ドルに到達する可能性を指摘しており、現在水準から約20%の上昇余地があるとみている。
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