BNBは本日、史上最高値を更新した。米ドルの下落を背景にリスク資産への資金流入が再加速し、暗号資産市場全体に強気ムードが広がっている。
しかし、オンチェーンデータは異なるシグナルを発している。BNBチェーン上のアクティブユーザー数は9月下旬以降減少傾向にあり、価格の上昇にもかかわらずネットワーク需要が鈍化していることが示唆される。この乖離は、短期的なリスクを内包している可能性がある。
SponsoredBNBブルランに潜む不安要素
BNBは過去1週間で25%上昇し、時価総額上位銘柄の中で最も好調なパフォーマンスを記録した。価格は一時1,263ドルに達し、過去最高値を更新した。
しかし、価格上昇を裏付けるネットワークの成長は見られない。Glassnodeのデータによると、BNBチェーンの1日あたり新規アドレス数は9月24日以降で57%減少。オンチェーン活動の低下は、投機的な値動きが主導している可能性を示している。
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通常、健全な強気相場では価格上昇とともに新規アドレス数も増加する。したがって、現在のように価格だけが上昇している状況は、需要が実態を伴っていないことを意味する。こうした乖離は、短期的な調整リスクの前兆になりやすい。
SponsoredRSIが示す買われ過ぎシグナル
BNBの相対力指数(RSI)は現在75.79と高水準にあり、明確な「買われ過ぎ」サインを示している。この数値は、買い勢の勢いがピークに達し、近く反落する可能性を示唆する。
RSIは0〜100の範囲で資産の過熱度を測る指標で、70を超えると買われ過ぎ、30を下回ると売られ過ぎとされる。BNBの現在値75.79は、上昇が投機的に過熱している可能性を示すものであり、調整局面入りのリスクを警戒する必要がある。
BNB、1100ドルのサポートが焦点に
オンチェーン活動の反発が見られない場合、BNBは短期的に1,100ドルのサポートを試す展開が予想される。このラインを割り込めば、次の主要サポートは971.80ドル付近となる。
一方、マクロ要因が追い風となり実需が戻る場合、BNBは再び上値を試し、新たな過去最高値を更新する可能性もある。だが現時点では、ネットワーク成長の鈍化とテクニカル過熱感が短期的な上昇の制約となっている。