ビットコイン価格は2日(BTC)、4万5800ドル台に高騰し22年4月ぶりの高値を更新した。ビットコイン現物投資信託(ETF)の最終判断期限が迫る中、市場は活況している。アナリストらのETF承認を契機としたビットコイン価格の予測が二極化している。
With #Bitcoin holding steady above $44,900, sustained buying pressure at this level might fuel a push toward $49,000. This key support holding firm is crucial for $BTC to continue the upward momentum. pic.twitter.com/9GI8EaPng4
— Ali (@ali_charts) January 3, 2024
当社最高ニュース部門責任者のアリ・マーチン氏はこのほど、「ビットコインが4万4900ドルを維持し、このレベルでの持続的な買い圧力が4万9000ドルへの急伸の推進力となる可能性がある。ビットコイン価格が上昇トレンドを続けるためには、この重要なサポートが堅持することが不可欠だ。Bitcoin MVRV価格バンドによると、BTCの次の重要な価格目標は5万2680ドルと7万250ドルである」とした。一方で、現物ETFの承認はビットコインへの新たなアクセスを提供するが、「噂で買い、ニュースで売る」のパターンに注意が必要と警鐘を鳴らしていた。同氏は半減期などの複合的要因からなる上昇相場ののピークは25年10月と予想している。
K33リサーチのヴェトレ・ルンデ氏は2日に公開したレポートで、ビットコイン現物ETFの承認が「ニュース売り」となるシナリオの可能性を75%と評価した。承認後の価格上昇する確率を20%、申請が否定される確率を5%と見ている。1月8日から10日に判決予定とされているが、それ以前に市場に影響を与えるニュースが出る可能性も。
ルンデ氏は、ビットコイン価格の過去3か月の連続上昇により、デリバティブ市場は大きなプレミアムを押し上げている。承認が「売りニュース」となり、短期市場参加者の利益確定による自己成就的な予言となる可能性がある。
同氏はCMEが、先物プレミアムが年間50%に達し、機関投資家がロングポジションを積み増しており、個人投資家市場ではオフショア取引所のファンディングレートが年率72%に達していることから、ETF判決後に市場がロングスクイーズに見舞われる可能性を高めていると指摘した。一方同氏は長期的にはスポットETFを通じた資金流入と4月のビットコイン半減期による供給ショックがプラスの影響をもたらすとみている。
却下の可能性は低いものの「延期」の可能性はありうる
クリプトクアントは12月28日のレポートで、市場が1月上旬までにスポットビットコインETFの承認の可能性を90%と予想した。その一方で市場参加者は含み益が高い状態にあると指摘。特に短期保有者は30%の含み益を抱えており、これは過去と同様に価格調整の前触れとなるとした。
同社はまた、ビットコインのマイナーも高い含みを抱えており、これがビットコインの売り圧力につながる可能性があると示唆。分析によれば、強気市場の調整時にビットコインの価格は短期保有者の実現価格に戻る傾向がある。これを踏まえると、ビットコインの価格は32,000ドルまで低下する可能性があると示唆した。米国の投資ファンドパンテラキャピタル11月のレポートでも、「噂を買い、ニュースを売る」とビットコイン市場の相関性について見解を示していた。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は3日、報道関係者に対し「可能性は低いが、証券取引委員会が完全な拒否ではなく『もっと時間が必要』と判断することが主な理由になるだろう」と述べた。同氏はこのことから、1月中のETF承認の可能性を90%と見積もっている。同氏は「今後2週間で承認されない場合は延期されるとみられる。却下されることはないだろう」と付け加えた。
Matrixport、”ETFが承認”されれば「ニュースで売り」にはならない
暗号資産事業を行うMatrixportは2日のブログで、ETF承認が数日以内に実現した場合、ビットコイン価格が上昇し今週末までに5万ドルに達する可能性があると指摘。ETF承認による「ニュースで売り」現象は起こらないとした。加えて同社は米国の大統領選挙が米国の株式市場も選挙年に強いパフォーマンスを見せる傾向があるとし、価格に反映される主張した。
同社は一方で、3日のレポートではSECが必要な重要な要件がまだ満たされておらず、24年第2四半期までには満たされる可能性があるが、1月の申請はすべて拒否されると予測。同社は5日までに承認がなければ、トレーダーに対してビットコインのショートポジションを取ることを推奨した。SECの延期または却下があれば、ビットコイン価格は3万6000から3万8000ドルに急落する可能性があるとした。同社は24年末までにはビットコイン価格が4万2000ドルを上回ると予想した。
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