シリコンバレーの持株会社がバンブルを13億ドルで現金買収。生成AIが人間関係の価値を高めるとの見立て。バンブル買収では1株あたり6.05ドルを支払う。直近の非影響時終値から約138%の上乗せ。
ただ、同社の事業基盤は大きく弱体化している。第2四半期の有料会員数は16.4%減の320万人。若年層の利用者がスワイプ操作に飽き始めている現状。
バンブル買収はなぜAIにかかっているのか
買収するアイサカ・ホールディングスは、テクノロジー企業を長期保有する持株会社。ラヴィ・グプタ共同創業者とジョン・ヘゲマン共同創業者が、買収後にバンブルを共同CEOとして率いる方針。同社発表。
グプタ氏はこれまでセコイア・キャピタルのパートナーを務めた。ヘゲマン氏はメタの最高収益責任者だった。
Xでグプタ氏は、アイサカが半年間で数百社を精査し、AIによって価値が高まる企業を探したと説明。そのなかでバンブルに白羽の矢を立てた。AIが豊富になるほど、人と人とのつながりの価値が高まるとの見解。
この仮説は暗い潮流とも対照的。例えばゲッティイメージズは、AIによる圧力で破産へと向かっている。
最先端技術はスワイプ疲れを解消できるか
グプタ氏は、最先端技術によりより多くの人が関係を築けると述べる。一方、アイサカはまだ具体的な機能は明らかにしていない。
創業者ホイットニー・ウルフ・ハード氏は、2014年に女性が最初のメッセージを送るアプリとしてバンブルを立ち上げた。同氏は新経営陣とともに引き続き事業に関与する。
株主の同意はすでに得ている。ブラックストーン関係会社とウルフ・ハード氏が書面で同意。上場企業の公開株主投票は省略となった。
取引が正式発表される前に株価は反応。交渉報道が伝わった10月12日に約50%上昇し、3.81ドルとなった。
正式発表後の10月13日、バンブル株はさらに56.58%上昇し5.95ドルで取引終了。6.05ドルの買収提示額に迫った。
とはいえ、バンブル買収は大胆な主張を試すもの。ビッグテック各社は知性を安価に提供する競争を繰り広げ、メタのマーク・ザッカーバーグCEOは全員にスーパーインテリジェンスの提供を目指す。
アイサカはこうしたAIの普及が「むしろ現実の人間関係に価値をもたらす」と主張。それを再び有料会員の獲得へとつなげられるかが、13億ドルの賭けの成否を左右する。











