カルダノ(ADA)が重要な節目となる1ドル突破に向けて苦戦している。大口投資家による大規模な売却が相次ぎ、価格上昇への道筋が不透明になっている。
アルトコインにとって心理的な重要水準である1ドルの壁は依然として厚い。以前の上昇トレンドに対する期待感があったものの、機関投資家や富裕層投資家(クジラ)による売り圧力が強まっている。この動きが投資家心理を冷え込ませ、カルダノの価格回復を阻む要因となっている。
大口投資家が一斉売却
データ分析によると、100万から1000万ADAを保有する大口投資家が4日間で5億6000万枚超を売却した。売却額は約500億円に上る。この急激な売りは大口投資家の信頼失墜を鮮明に映している。
Sponsoredクジラ投資家らは1ドル到達への緩やかな上昇を待つことに業を煮やしている。代わりに現時点での利益確定を優先し、将来の下落リスクを回避する戦略に転じている。この姿勢がADAの上値を重くしている要因である。
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カルダノのマクロモメンタムも懸念されており、特に投資家の活動が疲弊の兆しを見せている。アクティブアドレスは依然として低く、ネットワーク活動への参加が減少していることを示している。
ネットワーク参加が低調な場合、価格動向は通常、勢いを得るのに苦労する。取引に参加するトレーダーが少ないと、資本流入が停滞し、ADAが意味のある上昇を遂げる能力が制限される。オンチェーン活動が回復しない限り、カルダノの広範なモメンタムは引き続き抑制される可能性が高い。
ADA価格の反発が必要
カルダノの価格は本稿執筆時点で0.888ドルにあり、0.880ドルのサポートをわずかに上回っている。しかし、現在の環境は、弱気なセンチメントが強まれば、この重要な水準を失うリスクを示唆している。クジラの売却が続く中、下落への脆弱性は明らかである。
もしADAが0.880ドルを突破した場合、次の重要なサポートは0.837ドルに位置する。この水準への下落は最近の損失を拡大し、小口保有者からのさらなる売却を促し、追加の下落圧力を生む可能性がある。これにより、ADAの回復への道が停滞する可能性がある。
逆に、0.880ドルからの反発が成功すれば、短期的な上昇が0.931ドルに向かう可能性がある。この抵抗をサポートに変えることで市場のセンチメントが改善し、ADAは0.962ドルを目指すことができる。この障壁を突破すれば、弱気な見解が無効化され、カルダノは1ドルに近づくことができる。