暗号資産メディアのCoinDeskを巡り、現オーナーと旧オーナーの動きが同日に重なった。現在の運営元であるBullishは4日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)を申請。最大629百万ドルの調達を目指す。一方、旧オーナーのデジタル・カレンシー・グループ(DCG)は傘下のグレースケールで経営体制の変更を発表した。
Bullish、最大6億2900万ドルの調達目指しIPO申請
暗号資産取引プラットフォームのBullishは5日、IPOを通じて最大629百万ドルの資金調達を目指すと発表した。売出株数は2030万株で、想定価格は1株あたり28~31ドル。ピーター・ティール氏をはじめ、アラン・ハワード氏、マイク・ノボグラッツ氏、野村ホールディングスなど著名投資家から支援を受けて2021年に設立された。
同社は主に機関投資家を対象としたデジタル資産取引の基盤を提供しており、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の元社長であるトム・ファーリー氏がCEOを務める。ファーリー氏は、2023年にDCGからCoinDeskを買収した中心人物でもある。
シルバート氏、法的課題の中で復帰
一方、DCGの創設者バリー・シルバート氏は、グレースケールでの会長職を再び就任した。同氏は2023年12月に法的問題の中で辞任していた。ニューヨーク州検事総長事務所は、投資家を欺いたとしてDCGを訴えていた。
シルバート氏の復帰は、グレースケールのIPO準備と同時期に行われた。資産運用会社は主要な信託をETFに成功裏に転換してきた。IPOはDCGの子会社にとって忙しい時期の締めくくりとなる。グレースケールは1月に旗艦ビットコイントラストをスポットETFに転換し、5月にはイーサリアムETFを開始した。
これらの転換により、グレースケールの運用資産は大幅に増加した。両製品は現在、合計で300億ドル以上を保有している。今年、ビットコインとイーサリアムが過去最高値を記録し、評価額が向上した。
これらの動きは、暗号資産インフラ企業の異なる軌道を浮き彫りにしている。ブルリッシュは「機関投資家向けデジタル資産プラットフォーム」としての地位を確立している。CEOのトム・ファーリー氏は、IPOの動機として業界の成長可能性を挙げた。
両社は現在の暗号資産ブルランサイクルから利益を得ている。今年初めのサークルの成功したIPOは、投資家の関心を示した。クラーケンも2026年に150億ドルの評価での公開を目指している。
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