米証券取引委員会(SEC)は5日、最大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスおよび、チャンポン・ジャオCEOを提訴した。提訴を受け暗号通貨市場は全面安となっている。
SECは、バイナンス・ドットコムのほか、米国部門バイナンスU.Sも提訴している。未登録有価証券の提供を含む合計13の容疑で提訴した。容疑の中にはステーキングサービスを提供し証券法に違反したというものや、顧客資金の分別管理を行わずにCZ氏が所有・運営する企業Sigma Chainを介して運用、しバイナンスU.Sの取引量を水増ししたことなどが含まれる。
同委員会が未登録有価証券であると定義したのは以下の銘柄:バイナンスUSD(BUSD)、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、ポリゴン(MATIC)、コティ(COTI)、アルゴランド(ALGO)、ファイルコイン(FIL)、コスモス(ATOM)、ザ・サンドボックス(SAND)、アクシーインフィニティ(AXS)、ディセントラランド(MANA)
バイナンスは「当初から我々はSECの調査に積極的に協力し、問題解決に努めてきたが、SECは一方的な訴訟を選んだ。SECの申し立てを真剣に受け止めつつも、訴訟は適当ではないと考えている。我々は、米国の暗号資産市場参加者とともに、今回のSECの行き過ぎた行為に反対しており、法の及ぶ限り戦う準備ができている」との声明を出した。
バイナンスは3月27日、暗号通貨デリバティブ商品を未登録の状態で提供し、連邦法に違反したとして米商品先物取引委員会(CFTC)にも提訴されている。
SECの提訴を受け、暗号通貨市場は全面安となっている。本稿執筆時点でビットコイン(BTC)は5%弱下落、バイナンスコイン(BNB)は8.5%下落。トータルマーケットキャップは4.3%の下落を見せている。
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