ドージコイン価格(DOGE)は現在0.249ドルで取引され、過去3か月で44.4%上昇している。直近24時間でも4.2%高となり、本日上場予定のドージコインETF($DOJE)への期待が相場を押し上げた。
過去7日間でドージコインは16%上昇、1か月でも約12%高となった。短期・中期のシグナルはいずれも強含みで、ETF由来のモメンタムが続けば約50%の上昇余地を示唆する。
もっとも、一部の大口保有者が積極的に買い進める一方で、看過できないリスクもある。ラリーの失速にとどまらず、相場基調を弱気に転換させる可能性があるためだ。
SponsoredクジラたちがニュースでDOGEを買う、しかしリスクも伴う
足元の上昇を牽引しているのはクジラ(1億DOGE以上の保有アドレス)の動きだ。過去24時間で、このグループの保有量は716.7億から719億DOGEへ増加。現在の約0.25ドル水準に照らすと、5700万ドル超の買い越しに相当する。
クジラが保有を積み増す局面は、先行きの価格上昇を意識しているサインと解されやすい。
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一方で、オンチェーンでは警戒シグナルも点灯している。含み益・含み損の偏りを示すネット未実現利益/損失(NUPL)が0.36まで上昇し、今月の高水準(9月1日の0.25から上昇)となっている。経験則では、NUPLが局地的ピークに達すると短期の反落につながりやすい。
実際、8月22日にNUPLが約0.34でピークを付けた直後、価格は0.24ドルから0.21ドルへ数セッションで約12%下落。8月13日、17日の局面でも同様の動きが見られた。含み益の台頭が売りを誘い、リバウンドの勢いを削いだ格好だ。
こうした経緯から、クジラの買いに支えられつつも、NUPL上昇は利益確定を誘発しラリーを鈍らせるリスクとして意識される。
DOGE($DOJE)ETFについて詳しく
注目のドージコインETF($DOJE)は本日、2025年9月11日に上場予定で、米国市場の通常取引時間(午前9時30分~午後4時・ET)内に売買が開始される見通しだ。発行はREXシェアーズとオスプレイファンズの提携、配布はフォーサイド・ファンド・サービスが担う。彼らはソラナ・ステーキングETF($SSK)を手掛けたチームでもある。
ビットコインやイーサリアムの現物ETFが1933年証券法に基づく明示的な承認を要したのに対し、DOJEは1940年投資会社法に基づき申請。SECが異議を唱えない限り登録が自動発効となるスキームで、長期審査を回避し先行者利益を得た格好だ。
Sponsored上場市場はNYSE Arcaの予定で、フィデリティ、チャールズ・シュワブ、ロビンフッドなど主要ブローカーを通じて取引可能となる。$DOJEは他の株式・ETF同様に板上で売買される。
投資家は市場オープン後にティッカー$DOJEで検索すればよい。経費率は1.5%。運用資産の少なくとも80%をドージコインに連動させる方針だが、1940年法の分散要件に基づき、他の規制証券も一部組み入れる。
ブルームバーグのエリック・バルチュナス氏はDOJEを「ユーティリティのないものを保有する初の米国ETF」と評し、当初はジョークとして始まったトークンをウォール街が受容する異例さに言及した。
ドージコイン価格、パターンブレイクアウトの兆しも確認が必要
テクニカル面では、対称三角形の上抜けを試す局面にある。いずれの方向へもブレイクすれば、その後は大きな値動きになりやすい。
Sponsored Sponsored現時点では上方向ブレイクの公算が高いが、当日の終値で三角形上辺、すなわち0.246ドル超で確定することが条件となる。
ブレイクアウト後の理論目標は0.381ドル。主要スイング高値と次の深いスイング安値の垂直距離(=三角形の最も広い幅)をブレイク地点から投影して算出する。
到達に先立ち、ドージコインは0.270ドル、0.287ドルの中間抵抗を突破する必要がある。出来高の伴わない上抜けは伸び悩みの要因になり得る。
とはいえ、NUPLの示すリスクは引き続き無視できない。利益確定圧力が高まれば、ブレイクが否定される公算もある。
その場合、8月のNUPLピーク後と同様に10〜12%の調整が想定される。足元から約12%下の0.224ドルを明確に割り込めば、短期の上昇モメンタムは後退し、相場は再び弱含みに転じる可能性が高い。