イーサリアム(ETH)は、8月13日に過去最高値を再び試みたものの失敗して以降、下落基調を強めている。利益確定の動きが広がる中で売り圧力が増し、ETH価格は直近5日間で10%下落。今後も下げが続くとの見方が強まっている。
イーサリアムの弱気派が主導権を握る
ETHのロング/ショート比率は30日ぶりの安値水準に落ち込み、投資家の慎重姿勢と強気センチメントの後退を反映している。本稿執筆時点で、この比率は0.90となっている。
トークンのテクニカル分析と市場の最新情報:このようなインサイトをさらに読みたい方は、編集者ハーシュ・ノタリヤのデイリー暗号資産ニュースレターにこちらから登録可能。
Sponsored
この比率は市場におけるロングポジションとショートポジションの比率を示す。1を上回ればロングが優勢で価格上昇期待が強いことを意味する。
一方、ETHのように1を下回ると、多くの投資家が下落を見込んでいることを示す。先物市場でも弱気ムードが広がっている。
さらに、ETHの移動平均収束拡散(MACD)がネガティブクロスを形成し、売り優勢が強まっていることを示す。本稿執筆時点でMACDライン(青)はシグナルライン(オレンジ)の下にある。

MACDは価格トレンドとモメンタムを示すテクニカル指標で、ラインのクロスオーバーは売買シグナルとされる。MACDラインがシグナルを下回れば弱気シグナルとなり、下げ圧力が強まっていることを示唆する。
今回のネガティブクロスは、ETHが引き続き売り圧力にさらされ、4000ドル近辺のサポートを試す可能性を高めている。
ETH価格が重要な試練に直面
執筆時点でETHは4224ドルで取引されている。売りが続けば、まず4063ドルを試し、維持できなければ3491ドルまで下落するリスクがある。

一方で新規需要が流入すれば、価格は4793ドルまで戻り、突破できれば過去最高値4869ドルに向けたラリーを再開する可能性も残されている。