大手暗号資産(仮想通貨)ファンドであるグレースケールは2日、米証券取引委員会(SEC)にイーサリアムトラスト(ETHE)をスポット(現物)型のイーサリアム(ETH)上場投資信託(ETF)に変換する申請を行った。この動きは、SECが初のイーサリアム先物ETFを承認したことを受けて行われた。
グレースケールのマイケル・ソネンシェインCEOは、「スポットETFへの変換申請は、当社製品の進化のステップであり、これを通じてイーサリアムをさらに米国の規制範囲に組み入れる重要な転換点であると認識している」と語った。
グレースケールイーサリアムトラストは19年3月に発売が開始され、20年10月にSEC報告義務企業となり、一般投資家が投資商品の実績を直接確認できるようになった。イーサリアムトラストの評価額は490億ドル(時価総額は50億ドル)で、流通ETHの約2.5%を占めている。資産運用会社アーク・インベスト・マネジメントと資産運用大手ヴァンエックは9月7日、現物型イーサリアムETFをSECに申請していた。ETHEは29日、純資産価値(NAV)の30.90%割引で取引されていた。
同社は8月30日に店頭取引されているグレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)をビットコインのETFに変更するために申請していた。同社はビットコインの現物ETFに関してSECに訴訟を起こしており、裁判ではグレースケールが勝訴していた。裁判所は、グレースケールが提供する商品が既にSEC承認済みのビットコイン先物ETFと同等であるとの「十分な証拠」を提出しているとし、SECの決定は一貫性を欠いていると指摘した。
先物ETFは取引開始されるもETHの価格は横ばい
イーサリアムの価格は3日未明、2日の先物へのエクスポージャーを提供するETF計9種類の取引開始による1700ドル台までの価格上昇を打ち消した。現在は前日比3.1%減の1655ドルで取引されている。暗号資産分析ツールのコイングラスによれば、約2500万ドル分のロングポジションが清算された。先物ETFがローンチした2日の9商品の総取引量は200万ドルを下回っていたという。ブルームバーグのエリック・バルチュナスETFシニアアナリストは、「イーサリアム先物ETF全体の取引高は期待ほどではない。これは長期戦だ。ETF投資家はデリバティブよりも現物を好む傾向がある」と述べた。取引が開始されたETFのうち5種類はイーサリアム先物のみを保有し、4種類はビットコインとイーサリアムの先物を組み合わせて保有する形となる。
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