イーサリアムの価格動向に注目が集まっている。節目となる4000ドル回復の可能性が取り沙汰される一方、直近では再び下落基調が強まっている。過去7日間で価格は8.6%超下落し、足元では3533ドル前後で推移。過去最高値からは依然として27.1%低い水準にある。
ただ、ブロックチェーン上の各種データは、表面的な価格推移とは異なる兆候を示している。市場では一部の投資家が、あえて悲観的な相場を演出し、買いの好機をうかがっているとの見方も出ている。3つの具体的な指標が、今回の下落局面が「弱気派への罠」である可能性を浮かび上がらせている。
クジラと小口投資家の集中が上昇傾向に転じる
最初のシグナルは、イーサリアムのオンチェーン集中度の指標から来ている。過去30日間で、クジラの保有量は1.82%増加し、小口保有者(リテールウォレット)は1.87%増加している。多くの場合、クジラの動きは取引の規模の大きさから、投資家やリテールの動きを上回る。
そして今回は、リテールがETHクジラに追随しているようで、投資家や中規模の人々をある種の罠に陥れている可能性がある。
興味深いことに、中規模の投資家ウォレットは売却しており、極端な方向への再分配を示唆している可能性がある。クジラとリテール、動機が非常に異なる2つのグループだが、どちらもここでは自信を持っているようだ。

この見解に重みを加えるのが、IntoTheBlockのブル対ベアのアドレスチャートだ。これは典型的なセンチメント指標を使用せず、ウォレットの行動を追跡する。ブルは1%以上の1日取引量を購入した者、ベアは少なくとも1%を売却した者を指す。

過去7日間で、ブルはベアを7:1で上回っている。わずかな差だが、蓄積に向けた確信が分配よりも強いことを示唆している。
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ロング/ショート口座比率が示すトレーダーの強気傾向
横ばいの動きと頻繁な下落にもかかわらず、トレーダーはまだ弱気に転じていない。バイナンスのロング-ショートアカウント比率によれば、イーサリアムの指標は現在1.91で、ロングアカウントがショートアカウントのほぼ2倍あることを意味している。

これはロング/ショートポジションの取引量比率とは異なることに注意が必要だ。アカウント比率は、ロングとショートのポジションを持つユーザーアカウントの数を測定し、取引サイズだけではない。
過去24時間のデータは、価格が主要な抵抗付近で変動しているにもかかわらず、より多くのトレーダーが上昇の継続を期待していることを示唆している。歴史的に、同様の比率は大きな方向性の動きの直前に保持されてきた。
イーサリアム価格の重要サポートをテスト後も強気な三角形は健在
イーサリアムの価格構造で最も視覚的に示唆的なのは、日足チャートの上昇(アセンディング)トライアングルパターンだ。2120ドルの安値から3939ドルへの爆発的な動きの後、イーサリアムは狭い統合範囲に入った。0.236フィボナッチトレンド拡張レベル、つまり3785ドルの価格レベルがサポートを提供しようとしたが、すぐに破られた。
その後、長い赤いローソク足が続き、ETHショートポジションが中心となった時間枠に対応した。ETHの売りが下落後に激化し、トレーダーは3356ドルのサポートさえも破られると仮定したようだ。そしてそのサポートラインは一時的にテストされた。

そのラインは昨日テストされ、スマートトレーダーがショートポジションを開いた。しかしその後、価格は反発し、すでにトレーダーを清算していたかもしれない。1つのベアが罠にかかった!
多くの同様のショートポジションが開かれたと仮定しても間違いではない。
しかし、日足のローソク足が3785ドルを上回ってクローズすれば、ETH価格は3939ドル、そして4051ドルをテストする力を持つかもしれない。後者への動きは明確なブレイクアウトと見なされる。
しかし、3356ドルの重要なサポートが最終的に破られれば、上昇の仮説は無効となる。
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