ファンドストラットの共同創設者であり、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズの会長を務めるトム・リー氏は、イーサリアム(ETH)について「今後10年間で最大のマクロ投資機会になる」と述べ、強気な見方を示した。リー氏はビットコイン(BTC)が引き続き価値の保存手段として重要な役割を担うと認めつつも、資産のデジタル化が進展する中で、イーサリアムの重要性がますます高まると指摘している。
イーサリアムへの長期投資は今世紀のチャンスか―トム・リー氏
最最近出演したポッドキャスト「コインストーリーズ」で、リー氏は自身が長年のビットコイン支持者であると同時にイーサリアム支持者でもあり、両者は対立関係にないと語った。両者とも暗号資産市場でそれぞれの役割を果たしているからだという。
リー氏によれば、ビットコインは金のように価値保存の手段となりつつある一方、イーサリアムはそれを超えた用途があり、デジタル化される資産の基盤として重要な役割を担っているという。
ビジネスをトークン化し、ドルをデジタル化するステーブルコインはすでに米国債の大口購入者となっている。このことは財政赤字への懸念を和らげる効果がある。なぜならステーブルコインが国債を吸収しているからだ。これは暗号資産業界における「ChatGPT」の瞬間であり、初のキラーアプリとなったステーブルコインが広く普及したことを意味している。
リー氏はさらに、この動きを受けてウォール街が資産のトークン化や金融資産のブロックチェーン移行を模索し始めていると指摘した。そこで必要となるのが、スマートコントラクトの仕組みだという。
ビットコインがデジタル資産に価値があることを証明したが、資産のトークン化やステーブルコインの基盤として選ばれているのは、安全性が高く規制に準拠したプラットフォームであるイーサリアムである、とリー氏は強調した。
2017年、私はウォール街がやがてビットコインの重要性に気付くだろうと予測していた。今、イーサリアムはその「2017年のビットコイン」のような瞬間を迎えている。ウォール街がトークン化を真剣に考えるタイミングが来ており、それはまさにイーサリアム上で起きている。これが次の10年間における最大のマクロ投資機会だ。
また、リー氏はイーサリアムに伴うリスクは伝統的な金融システムに比べれば小さいと主張した。大手銀行でさえ疑わしい取引問題に直面しているが、イーサリアムはそれに比べて安全で耐久性が高いと述べている。
「次の10年間にBTCとETHのどちらかに投資するならどちらを選ぶか」と問われると、リー氏はこう答えた。
ビットマインの会長としてイーサリアムの財務運営に責任を持っている以上、当然ながらETHを選ぶ。
リー氏が会長を務めるビットマインは最近、ETHの保有量を拡大している。BeInCryptoによれば、同社のETH保有量は最近83万3000ETHを超え、企業として最大規模となっている。
リー氏やビットマイン以外でも、イーサリアムへの強気な見方は広がっている。暗号資産決済プロバイダーBitPayの最高収益責任者ビル・ジールケ氏は最近のインタビューで、イーサリアムの採用が進んでいる状況を次のように述べた。
BitPayのユーザーと加盟店において、イーサリアムは常に暗号資産支払い手段のトップ3に入っている。ステーブルコインの利用も直近の四半期で急増しており、そのほとんどはイーサリアム上での取引だ。2025年には、BitPayのステーブルコイン取引の95%をイーサリアムが占めると予想している。
ジールケ氏はさらに、イーサリアムが分散性と性能を両立するスケーラブルなエコシステムとして成熟しつつあり、これがマイクロペイメントや企業レベルの決済インフラなど、より幅広い用途を開拓するための基盤となっていると付け加えた。この流れが進めば、デジタル経済におけるイーサリアムの位置づけは一段と確固たるものになるだろうとしている。
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