イーサリアム(ETH)が3400ドル台で推移している。月間では17.5%下落したが、直近1週間では3.5%上昇と持ち直しの兆しを見せる。一方で、テクニカル指標では弱気サインが点灯している。それにもかかわらず、大口投資家はいわゆる「クジラ」が短期間で約9億ドル分のETHを買い増している。市場の懸念をよそに、彼らの動きが注目を集めている。
Sponsored弱気シグナル迫る中、クジラの買い意欲強まる
日足チャートでは、イーサリアムが勢いの転換点に差し掛かっている。50日指数平滑移動平均(EMA)が100日EMAを下回る見通しで、価格の上昇力が鈍化するサインとみられている。
EMAは直近の価格変動を反映する指標で、トレンド変化を一般的な移動平均よりも早く示す特徴がある。
11月初めには、20日EMAが100日EMAを下回るクロスオーバーが発生した。その際、イーサリアムは1週間で約22%下落しており、市場関係者の間では再び同様の展開を警戒する声が出ている。
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今、もう一つの警告が浮上している。20日EMAが200日EMAに接近している。最初のクロスオーバー後に売りが強まると、2番目のクロスオーバーがすぐに続き、下部圧力を加速させる可能性がある。
このような状況にもかかわらず、クジラたちは動じていない。Santimentのオンチェーンデータによると、大口保有者は11月10日から11月12日にかけて彼らの保有量を1億144万ETHから1億170万ETHに増やしており、約26万ETH、現時点の価格で約9億ドルの増加である。
これはクジラがこれらの下落を危険ではなく機会と見なしており、短期的な売りが収まった後に反発を予期していることを示唆している。
隠れた上昇傾向の分裂がクジラの自信を解説
その楽観がどこから来ているのかは、勢いの面での展開からかもしれない。2023年6月22日から11月4日の間に、ETHの価格は上昇しつつあったが、RSI(買いと売りの強さを測る指標)は逆に下落していた。
これは隠れた強気の乖離として知られており、チャートが弱く見えるときでも(6月から現在にかけての)上昇トレンドがひそかに維持されていることを示唆することが多い。
価格が3,333ドルの主要なサポートを維持すれば、ETHは3,650ドル、さらに3,994ドルを目指す可能性がある。3,994ドルを上回ってクローズすれば、短期的な弱気の設定を破り、4,251ドル、さらに4,762ドルを目標にできる。
しかし、3,050ドルを下回ると、EMAクロスオーバーの下方への影響が確認され、クジラの自信が試される。しかし、そうなるためには、イーサリアムの価格が3,333ドルを割って日足でクローズする必要がある。
現在、イーサリアムのチャートには珍しい衝突が見られる。弱気のシグナルが形成されているが、クジラは明らかに次の大きな動きを見据えている。