EU委員会のイボ・ボルマン氏は24日、メタバース規制は差別を防止し、ユーザーのプライバシーを保護するものでなければならないと述べた。
ブリュッセルで開催されたDG Connectのイベントで、データディレクターのイボ・ボルマン氏は、今年5月に予定されている法案において、EUは包摂(inclusion)、平等、ユーザーのプライバシー保護といった問題を検討しなければならないと発言した。
反トラスト法専門家がEUメタバース構想を主導
同氏は、医療手術やラーニングにおけるメタバースの可能性を認める一方で、こうした仮想空間において人々が自らを守るためのツールを備えていなければならないことを強調した。
コインデスクが報じたところによると、ボルマン氏は「最初から正しく進める必要がある」と述べたとのことだ。
彼の言葉は、EUがメタバースのルール作りに乗り出そうとしている最中に出たものだが、こうしたルール作りの動きは、EUのウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長が2022年の一般教書演説で初めて明らかにしている。
今年1月には、同委員会は年間アジェンダを発表し、マルガレーテ・ベスタガー欧州委員会競争担当委員をメタバース構想の責任者に任命している。
ベスタガー氏は就任前に、メタバース規制はこの分野を支配する企業に対処する必要があると指摘していた。
「メタバースは新しい市場とさまざまなビジネスをもたらします。誰かが支配的な立場をとる可能性のある市場になるとみています」と、べスタガー氏は2022年1月に政治専門誌ポリティコに語っている。
ベスタガー氏はまた、2022年11月、EUのデジタル市場法の発効を目の当たりにしている。同法は、特定の市場を支配する企業の「ゲートキーパー」の責任を示しており、今年5月に適用が開始され、年末までに完全施行される予定となっている。同氏は2022年3月にThe Vergeに対し、同法では執行力が重要な焦点になるだろうと述べている。
FTCはメタバースの反トラスト法に向かう構え
Web 3.0の規制では、反トラスト法への配慮が重要になりつつある。
昨年7月、米国の競争監視機関である連邦取引委員会(FTC)は、ソーシャルメディアからメタバースに転じたメタ社が、仮想現実(VR)を専門とするウィズイン・アンリミテッド社を買収しようとする試みを阻止しようとした。FTCは、メタ社が自社で成功したフィットネス・アプリを持ち、買収によって市場のトップに立とうとしたと主張した。メタはFTCとの訴訟で勝訴したが、VRのアプリストアを強化するために行われた(メタの)過去の買収において、メタバース業界におけるM&Aの役割が露呈された。
昨年、FTCは、マイクロソフトによるゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの690億ドルでの買収を、同社のXboxのエコシステムへの競争力を排除する恐れがあるとして、中止するよう求めた。マイクロソフトは当初の買収申請において、同社の買収をビジネスに特化したメタバース構築のためには不可欠のものと位置付けていた。
マイクロソフトは、規制当局を納得させるために、最近、Nvidiaと提携し、Xbox Cloudと直接競合するNvidiaの「GeForce Nowプラットフォーム」でアクティビジョンのゲームを利用できるようにすると発表している。
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